研究課題/領域番号 |
22K06018
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
邱 永晋 国立感染症研究所, 安全実験管理部, 主任研究官 (00760985)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | ボレリア / リケッチア / コウモリ / 節足動物 / ボルバキア / バルトネラ |
研究開始時の研究の概要 |
近年のアウトドアブームや気候変動によりボレリアやリケッチア等の節足動物媒介性細菌による感染症が世界的に増加している。また近年、アフリカやアジアにおいてコウモリが保有する新種の節足動物媒介性細菌の報告がなされた。しかし、在来コウモリが保有するボレリアやリケッチアに関する情報は皆無である。本研究では、在来コウモリとその寄生性吸血性節足動物が保有するボレリア、リケッチアの分子疫学調査ならびに菌体分離と次世代シーケンス解析を通じて、これらの細菌の分布・拡散に関するコウモリの役割を明らかにし、公衆衛生上のリスクを評価する。
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研究実績の概要 |
近年のアウトドアブームや気候変動によりボレリアやリケッチア等の節足動物媒介性細菌による感染症が世界的に増加している。また近年、アフリカやアジアにおいてコウモリが保有する新種の節足動物媒介性細菌の報告がなされた。しかし、在来コウモリが保有するボレリアやリケッチアに関する情報は皆無である。本研究では、在来コウモリとその寄生性吸血性節足動物が保有するボレリア、リケッチアの分子疫学調査ならびに菌体分離と次世代シーケンス解析を通じて、これらの細菌の分布・拡散に関するコウモリの役割を明らかにし、公衆衛生上のリスクを評価する。 本年度は、北海道のコウモリならびに営巣地から採られたコウモリ寄生性吸血性節足動物であるコウモリトコジラミならびにコウモリノミを入手した。形態学的解析ならびにCOX1配列の解析により節足動物種の確認を行った。コウモリ寄生性吸血性節足動物検体から核酸を抽出し、ボレリア属、リケッチア属、バルトネラ属ならびにアナプラズマ科に特異的なPCRを用いて、それぞれの細菌の検出を行った。その結果、約7割のコウモリトコジラミがボルバキア属細菌を保有していることが分った。一方、ボレリア属、リケッチア属ならびにバルトネラ属の細菌は検出されなかった。今後も、コウモリ寄生性吸血性節足動物検体の収集と節足動物媒介性細菌の検出を継続して行っていくと共に、使用が許可されているコウモリDNA検体の解析を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コウモリ寄生性吸血性節足動物検体は、集めることが出来ている。また、利用可能なコウモリ検体も確保しできた。しかし、自身の異動に伴い、新しい所属先での研究環境の構築に大きく時間を取られており、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、確保したコウモリ寄生性吸血性節足動物検体から核酸を抽出し、ボレリアやリケッチア等の節足動物媒介性細菌の検出を行っていく。また、コウモリ寄生性吸血性節足動物検体の収集も継続的に行い検体を確保する。また、使用が許可されている日本産コウモリの臓器DNA検体を用いて同様に節足動物媒介性細菌の検出を試みる。
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