研究課題/領域番号 |
22K06067
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
由利 俊祐 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (10800881)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 胚盤胞補完法 / 細胞競合力 / 腎臓 / 異種キメラ / 再生医療 / 細胞競合 |
研究開始時の研究の概要 |
胚盤胞補完法により異種臓器を作り出すためには、目的臓器において異種細胞の存在率を高める必要性が示唆されている。そこで、本研究では、組織特異的に細胞競合力を低下させ、異種細胞が淘汰されにくい環境を構築し、目的臓器特異的に異種細胞の存在率を高める手法を開発する。さらに細胞競合力を低下させる手法と臓器欠損モデルを組み合わせることで、異種細胞が寄与しにくい臓器の作製を目指す。
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研究実績の概要 |
移植用臓器の不足を補うため、多種多様な再生医療研究が進捗している。しかしながら、生体外で複数種の細胞と複雑な三次元構造からなる臓器を正確に構築することは極めて難しい。そこで、臓器を欠損する動物モデルの初期胚へ多能性幹細胞を注入することにより、三次元構造を有する多能性幹細胞由来の目的臓器を動物体内で作成することができる手法である「胚盤胞補完法」が注目されている。 これまでの自身の研究より、胚盤胞補完法で臓器を作るためには、臓器欠損モデル内に存在する多能性幹細胞由来の正常細胞の数が一定以上存在することが重要であることが分かってきている。また、異種細胞の分布は組織によって均一ではなく、寄与しやすい組織と、寄与しにくい組織が存在することがわかっている。これらのことから、異種細胞が寄与しにくい臓器を作り出すためには、目的臓器で異種細胞の存在率を高める必要があると考え、本研究では、ホストの細胞競合力を組織特異的に調節するという独自の着眼点で、異種細胞の存在率を臓器特異的に高める手法の開発を行うこととした。 まず、ラット細胞が寄与しづらいことがわかっているマウスの腎臓をターゲット臓器とし、マウス腎臓細胞の細胞競合力を特異的に下げることを目指した。腎臓特異的に発現する遺伝子のプロモーター下へ細胞競合力が低下する遺伝子を過剰発現するマウスES細胞の樹立を行った。次に、この遺伝子改変ES胞株をマウスの初期胚へ注入し、キメラ胎児を解析し、遺伝子改変ES細胞由来の細胞の腎臓での寄与率が低下するかを調べた。その結果、遺伝子改変ES細胞由来の細胞の存在率は腎臓においては低下していなかった。この結果から、今回実施した遺伝子改変に問題があり、この遺伝子改変では細胞競合力が減少しない、あるいは臓器に寄与する細胞の存在率は細胞競合力に依存していない可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今回、細胞競合力が低下すると目論んでいた遺伝子改変では、細胞競合力の変化は観察されなかったため。 また、細胞競合により、組織の細胞存在率が変化しない可能性が示唆され、細胞競合力の調節以外に細胞存在率を変化させる方法を検討する必要が出ているため。
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今後の研究の推進方策 |
今回、細胞競合力が低下すると目論んでいた遺伝子改変では、細胞競合力の変化は観察されなかったことから、細胞競合力を調節することができる他の遺伝子改変を検討する。 また、今回は過去の文献を参考に遺伝子改変を実施したが、細胞競合力の変化が実際に起こるかをキメラ作製実験以外でも確認した上で、キメラ実験へと移行することとする。 また、細胞競合により、組織の細胞存在率が変化しない可能性が示唆されたことから、細胞競合力の調節以外に細胞存在率を変化させる方法を検討する。
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