研究課題
基盤研究(C)
筋細胞は損傷をうけると再生を開始するが、慢性的な炎症を生じる糖尿病やがんなどの病態においてはタンパク分解を亢進させて筋萎縮に至ることがその治療の予後の悪化を招く。しかし、炎症により生じる筋の再生と萎縮がどのような機序によって選択されるかは明らかではない。本研究では筋形成のモデルとなる骨格筋培養細胞を用いて、光照射によって任意に細胞内シグナルを制御可能にすることにより、炎症から筋萎縮へとつながる鍵となる細胞内シグナルの情報伝達の機序を解明する。特に、炎症時に生じるストレス応答シグナルの強さや周期、持続時間などの時間的な情報が細胞運命の決定にどのような意味を持つのかを明らかにすることを目指す。