研究課題/領域番号 |
22K06266
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
池田 陽子 岡山大学, 資源植物科学研究所, 准教授 (80467688)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | サイレンシング / エピゲノム / 植物 |
研究開始時の研究の概要 |
トランスポゾンの転移は、転移先の遺伝子に影響を与えることで、個体間の多様性をもたらし進化の原動力となり得る一方、生存に悪影響を与える恐れもある。そのため、生物はそれに対する防御機構としてサイレンシング機構を発達させてきたと考えられる。Plant mobile domainを持つシロイヌナズナMAIN及びMAIL1タンパク質は、プロテインフォスファターゼPP7Lと複合体を形成し転写サイレンシングに関与する因子である。これらのタンパク質はDNAメチル化など既知の機構とは異なる機構でサイレンシングに関わる事が示唆されており、本研究ではその分子機構について明らかにする。
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研究実績の概要 |
Plant mobile domainを持つシロイヌナズナMAIN及びMAIL1タンパク質は、プロテインフォスファターゼPP7Lと複合体を形成し転写サイレンシングに関与することが報告されている。これらの因子は植物の進化過程でトランスポゾンの転移に伴いコピーを増やした後、それ自身がサイレンシング能を新規に獲得した、ゲノム進化上興味深いモデルといえる。最近、MAIN、MAIL1と複合体を構成しサイレンシングに機能するPP7Lに加え、MAIN、MAIL1がコードするPMDとプロテインフォスファターゼドメイン(PP7)が融合したMAIL3と呼ばれるタンパク質がシロイヌナズナに存在し、このタンパク質もサイレンシングに関して機能を持つことが報告された。これらのタンパク質はDNAメチル化など既知の機構とは異なる独立の機構でサイレンシングに関わる事が示唆されているが、その分子機構は不明である。 本年は、Plant mobile domainタンパク質であるMAIN及びMAIL1, MAIL3の含まれるタンパク質複合体がどのような分子機構で遺伝子やトランスポゾンのサイレンシングに機構しているかを明らかにするため、Plant mobile domainタンパク質の変異体の抑圧変異体の機能解析に注力した。複数単離している抑圧変異体について、表現型や次世代シーケンスを用いた原因遺伝子の同定を進めるとともに、他のサイレンシング関連因子との遺伝学的相互作用を解析した。また、MAIN及びMAIL1, MAIL3が発現している組織由来の細胞を集める系の開発を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Plant mobile domainタンパク質の変異体の抑圧変異体の機能解析を進め、これらのタンパク質の下流の機構の解析を進めている一方で、Plant mobile domainタンパク質であるMAIN及びMAIL1, MAIL3の含まれるタンパク質複合体がどのような分子機構で機能するかを明らかにするため、Plant mobile domainタンパク質およびPP7Lタンパク質の生化学的な解析を予定していたが、特定の組織の細胞の単離系の確立など、生化学的解析に必要な環境整備や材料準備に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
Plant mobile domainタンパク質変異体の抑圧変異体の機能解析を進め、Plant mobile domainタンパク質を介した遺伝子及びトランスポゾンサイレンシングの下流の機構を明らかにするとともに、Plant mobile domainタンパク質およびPP7Lタンパク質の生化学的な解析を行う。Plant mobile domainタンパク質の発現機能を発揮する細胞を濃縮してする系の確立などを通して、相互作用因子や脱リン酸化のターゲットを明らかにしていく。
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