研究課題/領域番号 |
22K06275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
高橋 拓子 埼玉大学, 理工学研究科, 助教 (50748126)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 光化学系I / 光阻害 / チラコイド膜タンパク質 / 電子伝達 / クラミドモナス / 光化学系I複合体 / ターンオーバー / 光ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
チラコイド膜タンパク質PGRL1の欠損株では深刻な光化学系I(PSI)光阻害が観測される。本研究ではクラミドモナスPGRL1欠損株をPSI光阻害のモデルとして用い、光阻害時および回復過程にあるPSIの活性、複合体の動態や新規合成・分子集合過程を解析し、阻害を受けたPSIの活性回復過程を解明することを目的とする。
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研究実績の概要 |
光合成に必須な光化学系PSI, PSIIのうち、光感受性の高いPSII対し、PSIは光ストレス(強光)への耐性があることで知られる。このPSIの強光耐性機構を解明するために、1) PGRL1タンパク質の機能解明と2) PSI光阻害回復過程の解明を目的に研究を遂行している。1) 葉緑体チラコイド膜タンパク質の一つであるPGRL1を欠損すると、強光下でPSIが容易に失活(光阻害)することから、PGRL1はPSI の強光耐性に重要であることが示唆されている。PGRL1は生物種間で高度に保存される6つのシステイン残基を持ち、N末部位のシステイン残基はチオレドキシンと相互作用すると予測されている。しかし緑藻クラミドモナスにおいて、PGRL1のシステイン残基、特にC末部位に存在するものについては、まだ機能が同定されていない。そこで、本研究ではクラミドモナスPGRL1システイン残基のセリン残基への置換配列をPGRL1欠損株へ導入し、PSI光感受性が相補されるか解析を行なった。その結果、N末システイン残基はPSIの強光耐性に関与しないことが示された。一方C末端部位システイン残基置換株では、野生株の60%低度のPGRL1を蓄積する置換株においてもPSI光感受性は相補されなかった。さらにPPGRL1-C末システインはPGRL1の安定な蓄積に寄与すること、安定なPGRL1がPSIの強光耐性に必要であることが明らかになった。2) PSIは光阻害を受けにくいが、一度阻害を受けると回復に時間がかかることが予測されていたものの、その回復過程を詳細に解析した報告は極めて少なかった。本研究において、クラミドモナス野生株、PGRL1欠損株を用いてPSI光阻害とその回復過程を解析したところ、数時間で活性の回復が見られた。また、PSI光阻害からの回復には細胞内でのタンパク質が関与していることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究協力者(学生)の不足により進捗スピードは速くはないが、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
これまで、1) PGRL1タンパク質の機能解明と、2) PSI光阻害回復過程の解明を目的に研究を遂行してきたが、PGRL1機能解析については投稿の目処が立ったため、今後はPSI光阻害の回復過程におけるPSI-LHCI複合体の動態について解析を進めていく。
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