研究課題
基盤研究(C)
両生綱無尾目の多くの種では、抗利尿ホルモン応答性AQPを介した水吸収機構が、下腹部皮膚で機能している。本研究では、無尾目の陸生種で、この経皮水吸収機構が発現・維持される分子機構を表皮と真皮の相互作用も含めて解析する。また、水生種のツメガエルが減水環境に順応する際に、腹側皮膚で発現する水吸収機構の分子機序についても解析する。また、抗利尿ホルモン応答性AQPの生理学的役割を、系統学的に重要な両生綱無足目と爬虫綱有隣目のカナヘビ類で解析する。以上の研究結果等を総合して、抗利尿ホルモン-AQP系を介した水調節機構の誕生と変遷を脊椎動物の環境適応と関連付けながら推察する。