研究課題/領域番号 |
22K06302
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 青森大学 |
研究代表者 |
中本 章貴 青森大学, 薬学部, 准教授 (40738100)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 胚発生 / 非対称分裂 / らせん卵割 / セロトニン / 細胞極性 |
研究開始時の研究の概要 |
動物の胚発生過程では、幹細胞の非対称分裂によって多様な細胞が創り出されたり、複雑な組織が形成される。これらの仕組みは様々なモデル生物を用いて詳細に明らかにされているが、非対称分裂の例として古くから知られる「らせん卵割」の仕組みは近年明らかにされ始めたばかりである。本研究の目的は環形動物や軟体動物にみられる「らせん卵割」を非対称分裂のモデルとし、その分子機構の一端を明らかにすることである。本研究ではセロトニンが「らせん卵割」の分裂方向の決定に関与する可能性を検討し、セロトニンがどのようにして細胞極性を制御しているのかを明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
実験室内で海産軟体動物腹足類のムシロガイ成体から受精卵を採取し、幼生を変態させ、成体まで飼育することに成功した。これらの成体から受精卵を得ることが出来れば、実験室内で全生活史を再現できると考えられる。ムシロガイにおいて全生活史の再現に成功した例はこれまで報告されておらず、遺伝学的手法を導入するための技術基盤として重要であると考えられる。 また淡水生軟体動物腹足類ヨーロッパモノアラガイを入手し、実験室内で全生活史を再現し、実験に用いる体制を整えた。ヨーロッパモノアラガイの初期卵割胚をセロトニン前駆体(5-HTP)で処理すると、exogastrulaと呼ばれる異常な形態の胚に発生した。このことは、初期胚においてセロトニンシグナルが胚発生や形態形成に関与することを示唆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究室立ち上げに伴う水生動物の施設準備や飼育条件の検討に時間がかかったため。
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今後の研究の推進方策 |
ムシロガイとヨーロッパモノアラガイの2種を用い、セロトニン受容体の機能を阻害剤やモルフォリノオリゴ、遺伝学的手法によって解析する。また、細胞間相互作用が分裂極性の決定に関与する可能性を検討するため、細胞除去実験を行う。
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