研究課題/領域番号 |
22K06307
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 公益財団法人サントリー生命科学財団 |
研究代表者 |
松原 伸 公益財団法人サントリー生命科学財団, 生物有機科学研究所・統合生体分子機能研究部, 研究員 (70710747)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | カタユウレイボヤ / 卵巣ペプチド / 卵巣 / 卵胞成長 / ペプチドホルモン / 受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
脊椎動物の卵巣は、それ自身が内分泌器官としてホルモンを産生し、中枢神経の内分泌系と協調して卵を形成する。一方で、無脊椎動物のホヤの卵巣は、内分泌器官としての機能はほとんどが未解明である。本研究では、申請者が新規に同定したホヤの卵巣ペプチドCiDR1に着目し、卵の成長における役割を解明する。脊椎動物に最も近縁な無脊椎動物であるホヤを用いて研究を行うことで、卵巣自身の内分泌制御機構における脊椎動物との共通性および脊椎動物とホヤにおける特殊性を明らかにする道を開く。
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研究実績の概要 |
本研究では、カタユウレイボヤの卵巣から新規に同定したペプチドホルモンCiDR1について、卵胞成長における機能を明らかにする事を目的としている。 2023年度は研究計画に従い、予測精度を向上させた予測器を用いてCiDR1の受容体を予測し、一つの候補遺伝子を得た。また、CiDR1に対する特異的な抗体を作製し、その抗CiDR1抗体を用いた免疫染色の結果から、Stage II卵胞のテスト細胞特異的に発現することを明らかにした。この結果はin situ hybridizationによる局在解析の結果と一致していた。また、免疫電顕解析の結果から、Stage II卵胞のテスト細胞のシグナルは分泌顆粒内に見られ、CiDR1が分泌されてパラクラインもしくはオートクラインに作用することが強く示唆された。In vivo機能解析については、計画通りCiDR1に特異的なCRISPR RNAを設計し、導入した幼生個体を用いた配列解析によって高効率でCiDR1に変異を導入できることがわかった。そのCRISPR RNAをマイクロインジェクションした卵を用いてゲノム編集体を作製し、変異が導入されたF1およびF2世代の個体を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は計画通り、予測精度向上させた予測器を用いて受容体遺伝子の再予測を行った。また、CiDR1に特異的な抗体を作製して免疫染色を行い、in situ hybridizationの卵巣内局在を再現できただけではなく、免疫電顕解析によって分泌顆粒における局在を同定できた。さらに計画に先行してゲノム編集体の作製も順調に進行しているため、(2)のおおむね順調に進展している、の評価とした。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はまず、CiDR1のゲノム編集体のヘテロ変異体同士を掛け合わせてホモ変異体を作製し、その表現型解析を行う。具体的には、CiDR1の発現が上昇する幼生期以降の幼若体期―微小成体期における各器官の形成における異常を調査する。成体まで異状なく成長が進行する場合は卵巣形成(卵巣サイズ、卵の成長段階、数など)に着目して表現型解析を行う。遺伝子欠損解析で期待した結果が得られない場合に備えて、CiDR1の強制発現体の作製にも着手する。具体的には、ホヤの全身の組織に発現する遺伝子プロモーターの下流にCiDR1のORFつないだ導入遺伝子を設計する。トランスポゼースとともにマイクロインジェクションを行い、強制発現体を作製する。蛍光標識を用いた個体識別と、幼若体期を用いたCiDR1発現の上昇などを確認し、ゲノム編集体と同様の表現型解析を行うことでCiDR1の機能解明を目指す。
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