研究課題/領域番号 |
22K06311
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
仲村 朋子 (吉川朋子) 富山大学, 学術研究部教育研究推進系, 准教授 (30451397)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 概日時計 / サーカディアンリズム / 視交叉上核 / 振動体 / アルギニンバソプレッシン / 活動リズム / 日長 / カップリング |
研究開始時の研究の概要 |
概日時計は、生物が昼夜や季節の変化を予測するために重要な生理機能である。夜行性の動物は、夕方から活動を開始し、朝には活動を終了する。このとき、活動開始と活動終了は別の概日振動体が制御すると考えられている。2つの振動体が互いに同調し、活動期の長さを一定に保つと考えられるが、その神経基盤は明らかにされていない。本研究では、2つの振動体の同調が減弱したモデルマウスを用い、両者が同調するメカニズムを明らかにし、活動期の長さが決まる仕組みや、日長が認識される仕組みを明らかにする。さらに、概日時計と日長の影響を受けやすい気分障害の接点を明らかにし、気分障害の発症予防や治療につながる知見の獲得を目指す。
|
研究実績の概要 |
概日時計は、生物が昼夜や季節という自然環境の変化を予測し、生体環境を整えるために非常に重要な生理機能である。夜行性の動物は、夕方から活動を開始し、朝には活動を終了する。このとき、活動開始はEvening (E)振動体、活動終了はMorning (M)振動体という別の概日振動体が制御すると考えられている。それぞれは明暗条件に同調し、独立に振動可能であるが、通常は相互に同調(相手の位相や周期を調節)して機能すると考えられているが、そのメカニズムには、未だ不明な点が多い。本研究では、E振動体とM振動体が共同して、日長を認識し、活動期の長さを一定に保つ仕組みを明らかにすることを目指す。 これまでの活動リズム測定の結果から、時計遺伝子のひとつClockの19番目のエクソンを欠失したClock変異マウスは、E/M振動体の同調が減弱したモデルであると考えている。培養SCNを用いた発光リズム解析から、M振動体がE振動体を引付ける力が減弱していることを示唆するデータを得た。概日時計の中枢である視交叉上核には、細胞間やSCNの領域間ネットワークの形成に関わる神経ペプチやその受容体が発現している。そのひとつであるアルギニンバソプレッシン発現・分泌量の低下が疑われたため、視交叉上核におけるAvp mRNAの発現リズムを解析した。その結果、予想していた通りにアルギニンバソプレッシンmRNA発現量の有意な低下が観測された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
マウスの繁殖・維持に想定外の問題が生じ、実験に使用できるマウスが十分数得られなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
マウスの繁殖・維持に、これまで以上に注意を払い、必要数が常に確保できる体制を目指す。
|