研究課題/領域番号 |
22K06332
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45010:遺伝学関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
和田 七夕子 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (50379541)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | シロイヌナズナ / 胚乳 / ゲノム刷り込み / 種子発達 / 生殖 / 発生 / 受精 |
研究開始時の研究の概要 |
被子植物の胚乳は、食糧源として重要である。複数の種に共通して、父ゲノムは胚乳発達に促進的に、母ゲノムは抑制的に作用する。このような父母ゲノムの拮抗的作用は、コンフリクト理論として良く知られ、関わる因子も一部同定されているが、父母のコンフリクトの実態および分子機構は不明である。本研究では、アブラナ科モデル植物であるシロイヌナズナを用いて、父母のコンフリクトの分子機構の解明と、その普遍性の検証、人為的操作による胚乳発達の制御基盤の創出をめざす。
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研究実績の概要 |
被子植物の胚乳は、食糧源として重要である。複数の種に共通して、父ゲノムは胚乳発達に促進的に、母ゲノムは抑制的に作用する。このような父母ゲノムの拮抗的作用はコンフリクト理論として提唱される。さらに、母ゲノムの抑制的作用は複数の母方インプリント遺伝子がコードするポリコーム複合体が担うことも明らかとなっている。しかし、母方ポリコームに対し拮抗的に作用する父方インプリント遺伝子は未知であり、父母のコンフリクトの分子機構の解明は進んでいなかった。申請者は、アブラナ科モデル植物であるシロイヌナズナを用いて、父方インプリント遺伝子探索のためのスクリーニングを実施し、胚乳発達に対し促進的に作用する父方インプリント遺伝子を同定した。また、既知の母方インプリント遺伝子と同定した父方インプリント遺伝子の二重欠損株では、胚乳が大型化することで種子サイズが大きくなることを見出した。 本年度は、注目する遺伝子についてのタグラインを作成し、発現組織の観察をおこなった。欠損株についてRNA-seqをおこなうためのサンプル回収をおこなった。また、スクリーニングにて得られた遺伝子の機能解析を引き続き進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述のように父母遺伝子のタグラインの作製を進めており、いくつかのラインについては発現組織を観察した。その結果、主に種子の初期発達において胚乳に発現が観察された。これを用いたChIP-seqなども次年度に進めることが可能であると期待される。RNA-seqサンプルの回収も計画通り進めており、次年度にて発現解析をおこなう。
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今後の研究の推進方策 |
得られたタグラインを用いた詳細な発現組織の解析を引き続き進めるとともに、タグラインを用いたChIP-seqを進める。これにより、注目する父母遺伝子の直接の標的遺伝子を明らかにできる。あわせて、次年度実施予定であるRNA-seqデータとの一致を検討することで、発現制御カスケードを明らかにする。
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