研究課題/領域番号 |
22K06376
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
田村 啓 北里大学, 理学部, 講師 (50458767)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 陸上進出 / 骨格筋ミオシン / 両生類 / ミオシン重鎖遺伝子 / 肉鰭類 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,脊椎動物の進化過程で myh 遺伝子に起こった分子進化を明らかにする。具体的には,肉鰭類で新たに誕生した myh 遺伝子群の起源を明らかにし,骨格筋 myh 遺伝子と比較することで,発現制御(シス)領域の進化,および水棲・陸棲に特化したアミノ酸配列進化が起こったのかを明らかにするため,以下の2つの方向性から解析を行う。 ①脊椎動物 myh 遺伝子の分子進化解析 ②両生類 myh 遺伝子の発現機構とMYH タンパク質の機能解析
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研究実績の概要 |
本研究は,脊椎動物の進化過程における陸上進出に関与する四肢の形成,特に骨格筋に関わるミオシン重鎖(myosin heavy chain, myh)遺伝子の分子進化機構の解明を目的としている。これまでの解析から,脊椎動物のmyh遺伝子は,広く保存されているmyh遺伝子群(従来型)に加えて,両生類およびハイギョに保存されている新規型 myh 遺伝子群があることが分かっている。この新規型myh遺伝子群は,ハイギョと四足動物の共通祖先で獲得し,ハイギョと両生類では保存されている一方で,有羊膜類では消失している。そこで2023年度は,無尾両生類のネッタイツメガエル(Xenopus tropicalis), アフリカツメガエル(Xenopus laevis)および有尾両生類のメキシコサンショウウオ(Ambystoma mexicanum),イベリアトゲイモリ(Pleurodeles waltl)の初期胚における骨格筋myh遺伝子の発現解析を行った。その結果,解析を行った全ての生物種において,初期胚で新規型myh遺伝子群が主に発現していた。さらに,ツメガエルにおいては,変態最盛期に従来型myh遺伝子群に切り替わることが分かった。これらのことから,両生類の初期発生において,新規型myh遺伝子群が重要な役割を担っていることが示唆された。現在,ネッタイツメガエルにおいて新規型myh遺伝子をノックアウトした個体の作製に取り組んでいる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
両生類およびハイギョのmyh遺伝子の発現解析については,おおむね順調に進んでいるが,研究計画にあった発現制御領域の同定には至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
発現制御領域の同定には至っていないが,ネッタイツメガエルにおいて発現の高い myh 遺伝子をCRISPR/Cas9システムを用いて,ノックアウトした個体の作製を行い,その表現型を解析する。
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