研究課題/領域番号 |
22K06456
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46020:神経形態学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
宮田 清司 京都工芸繊維大学, 応用生物学系, 教授 (30243124)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 神経幹細胞 / 延髄 / 最後野 / 中心管 / マウス |
研究開始時の研究の概要 |
一方、成体脳の延髄には神経幹細胞が存在しないと考えられてきた。しかし、申請者は、脳室周囲器官と総称される部位のひとつである延髄・最後野にあるアストロサイトと中心管周囲に上衣細胞の1種であるタニサイトが神経幹細胞であることを発見した (Furube et al., 2020, Sci. Rep.)。延髄には、生命を維持する上で極めて重要な中枢機能がある。例えば、運動・感覚、呼吸器系・消化器系・排泄器系などの制御と中継中枢がある。神経幹細胞は、脳部位に固有の機能を持っているので、延髄の神経幹細胞は生命維持に必要な機能を有すると考えられ、本研究の意義は大きい。
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研究実績の概要 |
2022年度は、「神経幹細胞が延髄の損傷修復に関与していないか?」という疑問を解明することを目的とした。まず、高濃度グルタミン酸を皮下注射することで、延髄最後野の神経細胞は数日で密度が減少するが、2か月後にはほぼ回復した。グルタミン酸による神経細胞死後、神経細胞幹細胞や前駆細胞の活発な増殖が確認された。また、1~2か月後には、BrdU陽性の成熟神経が多く観察された。さらに、Nestin-Creトランスジェニックマウスを用いて系譜を追跡すると、グルタミン酸による神経細胞死からEGFPを発現した成熟神経細胞が顕著に増加していることが明らかになった。以上の結果は、延髄を人為的に損傷させると、神経幹細胞が新しい神経細胞の供給源と機能回復に関与することを示している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
神経新生に関する予期せず結果が得られ、順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
現在論文準備中となっているデータを完成させ、年度内に論文を受理させる。
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