研究課題/領域番号 |
22K06469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
村上 誠祥 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任助教 (00831025)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 意思決定 / 行動タイミング / 高次運動皮質 / 歩行誘発野 / 電気生理学 / 光遺伝学 / 歩行運動 |
研究開始時の研究の概要 |
適切な意思決定により、よりよい行動を選択・遂行していくことは、脳の最も重要な機能の一つである。これまでの研究から、互いに神経連絡を持つ複数の脳領域が意思決定に関与していることが示唆されてきたが、それらの領域での意思決定に関わる神経活動が、どのように行動出力を制御するのか、その仕組みは明らかになっていない。本研究では、研究代表者が独自に開発した「遅延報酬を我慢して待ち続けるか諦めるか」の意思決定行動課題と、多領域大規模神経活動記録、神経活動操作、神経経路トレーシングを組み合わせ、意思決定に関わる神経活動が、行動出力領域の活動をどのように制御しすることで、行動に影響を及ぼすのか明らかにする。
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研究実績の概要 |
適切な意思決定により、よりよい行動を選択・遂行していくことは脳の最も重要な機能の一つである。これまでの研究により、互いに神経連絡を持つ複数の脳領域が行動選択時の意思決定に関与していることが示唆されてきた。しかし、それらの脳領域での意思決定に関わる神経活動が、最終的にどのように行動出力を制御するのか、その神経メカニズムは明らかになっていない。これを明らかにするため、本研究では、電気生理学的手法、光遺伝学的手法、ウィルストレーシング法を組み合わせ、意思決定に関わる脳領域から行動出力領域へと伝達される神経活動を記録し、また活動操作する。 本研究課題では、頭部固定マウスが歩行運動を用いて報酬を取りに行く行動課題を用いる。そのため、まず、脳幹や大脳皮質の様々な領域において、光遺伝学的手法を用いた刺激により歩行を誘発できる領域を探索した。その結果、刺激により歩行・走行運動を誘発できる領域を複数同定した。さらに、これらの歩行誘発領域の入力出力脳領域を明らかにするために、逆行性・順行性ウィルストレーサーを歩行誘発領域に注入する実験を行った。これにより歩行運動に関わる全脳ネットワークが明らかになりつつある。 次に、大脳皮質の歩行誘発領域を光遺伝学的手法を用いて抑制した。オープンフィールド試験においても、頭部固定下で報酬を取りに行くために歩行運動を行わせる行動課題においても、大脳皮質の歩行誘発領域の抑制により、歩行運動が阻害されることが明らかになった。この領域が歩行運動に必須であることが明らかになった。 さらに、歩行により報酬を取りに行く行動課題を遂行中のマウスにおいて、これらの歩行誘発領域から電気生理学的手法を用いた大規模神経活動記録を行い、大脳皮質と中脳からデータを取り終えた。今後詳細な解析により、これらの領域の神経活動と歩行運動の関係を明らかにしていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
複数の歩行誘発領域を同定し、それらの領域の入出力神経連絡を明らかにした。さらに、ここで明らかになったいくつかの歩行誘発領域から、電気生理学的に大規模神経活動記録を行い、歩行関連活動を示す細胞を多数発見した。このことから、プロジェクトはおおむね順調にすすんでいると考える。
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今後の研究の推進方策 |
歩行運動ネットワークの全容を明らかにするとともに、これらの脳領域が「歩行運動を開始するかどうか、また、いつ開始するか」の意思決定にどのように関与するか、すでに取得したデータの解析を進めていく。
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