配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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研究実績の概要 |
我々は、ジカルボン酸とジイソニトリルとのダブルUgi反応による13-16員環テトラアミドの一段階合成を開発した。この方法では、高希釈条件を必要とせず、より大きな環の形成は確認されなかった。添加剤としてZnCl2を加えると、テトラアミドの収率が向上することが分かった。ダブルUgi環化反応の収率はN-置換第1級アミン成分の影響を強く受ける可能性があるということが分かった。また、環化生成物のX線結晶構造解析により、イソニトリル側の2つのカルボニル基の向きが逆方向に向く傾向があるということも示された。本方法はさまざまな13-16員環がダブルUgi反応によって合成されることを示し、13-16員環テトラアミドの化学ライブラリーの構築に有用であり、適切な物理化学的特性を備えた医薬品化合物の開発のための基盤となることが期待される。 18-crown-6エーテル存在下, 塩基としてKHMDSを用いてβ-シリルケトンとアルデヒドとの反応を行うことにより, β,γ-不飽和ケトンが得られることを見出した. β,γ-不飽和ケトンは, 副生成物であるシクロプロパノール体がフラグメンテーションを起こすことにより得られることを明らかにした. また, HMPA存在下, エノンに対するシリル基の共役付加反応を行い, 生じたエノラートとアルデヒドを反応させることによりワンポットにてβ,γ-不飽和ケトンが得られることを見出した. 本反応は, 骨格転位を伴っていることが実験結果から明らかであり, 今までに報告例のないβ-シリルケトンの新たな反応であることがわかった. また、キラル触媒を用いて光学活性なβ-シリルケトンを合成し、aldol/Brook転位における立体化学の解明を行った結果、立体化学の反転を伴っていることを見出した。
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