研究課題/領域番号 |
22K06519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 北里大学 (2023) 東北大学 (2022) |
研究代表者 |
菅原 章公 北里大学, 大村智記念研究所, 講師 (50581683)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 天然化合物 / DNAコード化 / ポリケチド / 環状化合物 / 異種発現 / ゲノムマイニング / ライブラリー / DNAエンコードライブラリー / 天然物 / 大規模ライブラリー / 創薬シーズ / 効率的スクリーニング / マクロライド / DNAタグ |
研究開始時の研究の概要 |
天然物を基盤とした大規模 (数百万以上) かつ効率的スクリーニングが可能な化合物ライブラリーの開発は,創薬シーズ探索を飛躍的に加速させる.これを達成するために,研究代表者は DNAタグ化を活用し,独自の天然物を基盤とした新しい大規模ライブラリーの開発と効率的スクリーニングによる生物活性化合物の探索を行う.本研究の達成により天然物を利用した創薬シーズ探索に革新をもたらすことが期待される.
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研究実績の概要 |
天然物を基盤とした大規模かつ効率的スクリーニングが可能な化合物ライブラリーの開発は,創薬シーズ探索を飛躍的に加速させるため,医薬品開発の核をなす.しかしながら,現状では関連した天然物ライブラリーの規模は拡大されつつあるが,それらを利用した効率的スクリーニングによる生物活性物質の探索には改善すべき課題がある.そこで研究代表者は上記の課題解決を指向し,遺伝子資源から得られる独自の天然化学構造と DNA タグを組み合わせ,構造多様性を兼ね備えた数千万を超える大規模中分子ライブラリーの創出並びに効率的スクリーニングによる生物活性化合物探索の両立を目指す.本構想を達成するために,研究代表者は,DNA タグ化を用い独自の天然物マクロライドとペプチドの組み合わせを基盤としたマクロ環ライブラリーの構築を立案した.したがって,本研究では,①合成生物学を活用した天然物マクロライドの取得と化学変換,②多様化を担うペプチドと組み合わせ,化合物を同定できるDNA タグ化による大規模ライブラリーの構築,③DNAでコード化されたライブラリーを用いた効率的な生物活性スクリーニングと生物活性を有する化合物の探索を目的とする. 今年度は先行研究において構築されたマクロライド天然物berkeleylactone J (1) を生合成する遺伝子を導入した Aspergillus oryzae NSAR1 株を液体培地での振盪培養を行うことで800 mg を単離した。さらに,前年度に構築したモデル化合物の合成経路に従い,1の化学変換とDNA上においてテトラペプチド (Cys-Phe-Leu-Gly) と1から誘導した環化体の合成をDNA上にて達成した.今後は,得られた結果を基盤にして100万種類を超えるDNAエンコードマクロ環ライブラリーへの展開を行う.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者は,創薬シーズ探索を指向し,大規模 (数百万以上) かつ効率的スクリーニングが可能な化合物ライブラリーの構築を行う.これを達成するために,DNA タグ化を用い天然物を基盤としたマクロ環ライブラリー(天然物マクロライドとペプチドの組み合わせ)の構築を計画した.したがって,本計画では,①合成生物学を活用した天然物マクロライドの取得,②多様化を担うペプチドと組み合わせ,化合物を同定できるDNA タグ化による大規模ライブラリーの構築の確立を実行する.③更に,DELを用いて効率的な生物活性スクリーニングを行い,実際に生物活性を有する化合物を探索を行う. 概要に記載したように,マクロライド天然物berkeleylactone J (1) の単離,化学変換,DNA上での合成を達成した.しかし,今年度中に数百万種のDELを構築する予定であったが、未達であった.そのためやや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は前年度に構築したモデル化合物の合成経路に従い,マクロライド天然物berkeleylactone J (1) を利用した変換とDNA上においてテトラペプチド (Cys-Phe-Leu-Gly) と1から誘導した環化体の合成をDNA上にて達成した.ライブラリーを構成する分子はいずれも同様の手法で合成できると予想されるため,今後は実際に100万種類を超えるDNAエンコードマクロ環ライブラリーへの展開を行う.その後,タンパク質結合アッセイによる混合物セレクションを行う.DELの利点として,複数同時並行のスクリーニングを行うことができる.したがって,標的のタンパク質は複数の候補を考えている.例えば,薬剤耐性菌,B 型および C 型肝炎ウイルス,顧みられない熱帯病 (デング熱,マラリア等) に対するスクリーニングを検討する.一例として,顧みられない熱帯病の一つであるデング熱について記述する.デングウイルスの NS2B-NS3 プロテアーゼを in vitro において発現させ,ライブラリーと混合した後に洗浄することによってプロテアーゼに対して親和性を有する化合物のセレクションを行う.プロテアーゼと結合した化合物の DNA タグを次世代シーケンサーによって解析することにより,ヒット化合物の構造を決定する.タンパク質との結合親和性と薬理活性は必ずしも一致しないため,次世代シーケンサーでの解析においてヒットした化合物上位 10 種類の再合成を行い,抗ウイルス活性試験を行う.生物活性評価によりデング熱治療薬となるような創薬シーズの創出を目指す.
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