研究課題/領域番号 |
22K06528
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
栗山 正巳 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (40411087)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 化学選択性 / アリール化 / アルキニル化 / 複素環 / 有機ヨードニウム塩 / 多官能基性分子 / 超原子価ヨウ素 |
研究開始時の研究の概要 |
多官能基性分子の誘導体は、合成中間体や生物活性候補分子として高い重要性を有する。しかし、このような分子への官能基選択的な芳香族の導入は極めて未開拓な状況にある。本研究では、触媒や反応剤の特性を巧みに引き出すことを鍵として、多官能基性分子に対する選択的な芳香族導入法を確立する。また、本手法を高効率化することにより、生体構成分子の変換や生物活性物質の合成に適用可能として創薬分子開発への貢献を目指す。
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研究実績の概要 |
1.化学選択的変換を指向した求核分子の検討:複数の反応部位を有する化合物について化学選択的変換に関する検討を行った。求核種については化学選択性の制御が創薬分子の簡便合成に貢献しうるものを選択すると共に、求電子種としてジアリールヨードニウム塩を適用した。反応部位となりうる炭素原子、窒素原子、酸素原子が混在するアミノアルコール類や複素環化合物類をモデル基質に用いて反応を実施したところ、全体的に反応性が優れない傾向が見られたので、添加剤や溶媒等をはじめとする反応条件の詳細について検討した。しかし、選択性と化学収率が両立する条件を見いだすことが困難であったため、求電子剤の影響について調査することとした。
2.求電子種の変更および求核分子の修飾:ここまでは、求電子種のアリール部位を求核種へと導入してきたが、導入部位を性質の異なるアルキニル基に変更して検討を行った。先の項目と同様に、炭素原子、窒素原子、酸素原子が反応部位となりうる複素環化合物類をモデル基質として用いて反応を実施した。ピリドン類を基質としたときには、窒素部位もしくは酸素部位における反応について高い選択性が観測されたが、化学収率が十分ではないために反応条件の検討により改善が必要である。また、ピリドン類の窒素部位をアルキル化したところ、エナミン様の炭素部位が温存された状態のまま酸素部位が優れた選択性でアリール化されることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
求核分子や求電子剤の検討において、当初の予定よりも試行錯誤が多くなっており、次のステップへと進むための成果を得るのに時間が掛かっているため。
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今後の研究の推進方策 |
次の段階へとつながる有望な知見が得られつつあるので、残りの探索を実施した後に諸条件の最適化や一般性の検討へと展開をはかっていく。
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