研究課題/領域番号 |
22K06538
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
|
研究機関 | 明治薬科大学 |
研究代表者 |
田湯 正法 明治薬科大学, 薬学部, 助教 (20632780)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | インドール / 環化反応 / イナミド / ビニリデン / 複素環 / 遷移金属触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はイナミドから生じるメタルビニリデン種の反応性の精査と合成への応用を主とするものである。本研究を通して未開拓の反応活性種として残されているイナミド由来のメタルビニリデン種の反応性に関する基礎研究が進展し、イナミドの化学に新しい知見を与えることが期待される。加えて、合成への応用研究によって含窒素複素環の新規合成戦略の提供につながり、医薬品を含む生物活性物質合成法の発展、ひいてはメディシナルケミストリーの進歩に貢献する。
|
研究実績の概要 |
2023年度は環化反応によるアゼピノインドール骨格構築における置換基の検討を行い、インドール部位およびアニリン部位での置換基効果を調査できた。その結果、インドール3位の電子密度を上昇させるような置換基(例:メトキシ基)およびその置換位置が収率の向上につながることが明らかになった。アニリン部位の置換基は目的物の収率には大きな影響を与えないことがわかった。また、この置換基効果の結果をまとめ、「第67回 日本薬学会関東支部大会」で口頭発表することができた。 メタルビニリデン中間体を経るC-H官能基化反応の開発については、イソプロピル基やシクロヘキシル基をもつイナミドを基質として検討した。アリールイナミドの環化反応と同様の条件で反応を試したものの、全く反応が進行せずに原料を定量的に回収した。C-H官能基化反応はあまり条件検討できなかったものの、原料となる種々のアルキルイナミドを調製した。 連続環化反応については、原料を合成してアリールイナミドの環化反応と同様の条件で反応を検討したが、複雑な混合物を与える結果となり、目的物を得ることはできなかった。金属触媒と反応している結果ではあったので、環化するアミン側鎖の窒素原子上の置換基やインドール環の窒素原子上の置換基の検討が必要であると考えられる。 また、連続環化反応やC-H官能基化反応における触媒の検討に用いるための多種のルテニウムおよびイリジウム錯体を合成した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
環化反応によるアゼピノインドール骨格構築法の開発とその置換基効果については一通りまとめることができたが、C-H活性化などは手つかずのままである。 環化反応は一段落ついたので、2024年度は論文の作成と残された新規反応の開発に取り組んでいきたい。
|
今後の研究の推進方策 |
まず、第一にアゼピノインドール骨格構築法の開発を論文としてまとめて投稿する。続いて、すでに原料として様々なイナミドを調製してあるため、その原料を利用してC-H活性化に取り組んでいく。また、上半期中に連続環化反応の原料となる多官能基化インドールを合成し、下半期で連続反応の条件検討に移る予定である。
|