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Rho活性化因子に対するタンパク質相互作用原理を用いた新規機能調節分子の創成

研究課題

研究課題/領域番号 22K06579
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関岐阜大学

研究代表者

上田 浩  岐阜大学, 工学部, 教授 (50253779)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードRhoGEF / NCK2 / SH3ドメイン / PH ドメイン / PxxPモチーフ / PHドメイン / Rho / アダプタータンパク質 / タンパク質間相互作用
研究開始時の研究の概要

がん細胞の異常増殖や浸潤・転移に関わるRhoファミリー低分子量G タンパク質(Rho)は、Rho活性化因子として知られるRho特異的グアニンヌクレオチド交換因子(RhoGEF)等により制御されることが知れている。最近見出したRhoGEFの構造上に存在するプロリンリッチ (PR)モチーフとNCK2のようなアダプタータンパク質がもつSrc homology 3 (SH3) ドメインとの相互作用によるRhoGEF活性抑制作用に着目し、このRhoGEF分子と、SH3ドメインとの相互作用の分子機構の詳細を明らかにし、このタンパク質間相互作用を利用したRhoGEF特異的新規活性調節分子の創成を目指す。

研究実績の概要

昨年度までに、RhoGEFの一種であるPLEKHG1のPHドメイン上に、PXXPモチーフが存在し、そのモチーフにアダプタータンパク質の一種である NCK2が結合することにより、 PLEKHG1のRhoGEF活性が抑制されることを見出したことから、他の70種類存在するRhoGEFのPHドメインにPXXPモチーフを持つものが存在するかどうかを確認し、5種類のRhoGEFのPHドメイン上にPXXPモチーフが存在することを明らかにした。さらに、そのうちの4つについては、 PLEKHG1とほぼ同様の位置(PHドメインの開始アミノ酸から数えた場合)にPXXPモチーフが存在することも明らかした。さらに、それぞれのRhoGEFの活性に対するNCK2の影響を確かめた結果、予想通り、PLEKHG1を含む5つのRhoGEFにおいて、NCK2と の共発現により、SRF活性が抑制された。このことから、予想通り、NCK2によりPHドメインにPXXPモチーフを持つRhoGEFはその活性が抑制されることが示唆された。さらに、免疫沈降実験から、これらのRhoGEF及びNCK2それぞれの各種変異体を用いた実験から、RhoGEFとNCK2は、このPHドメイン上のPXXPモチーフを介して相互作用していることも明らかにした。今年度は、計画通り、これらのRhoGEFの全長およびDH-PHドメイン変異体等の細胞局在が、NCK2との共発現により、どのような影響が与えられるかについて検討を行った。その結果、SRF活性抑制の結果を反映し、RhoGEFによるアクチン再構築を示した細胞形態が、NCK2との共発現により、抑制されることが明らかにできた。現在、さらに必要なアミノ酸配列を絞り込むため、各種変異体を調製中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年の報告書および計画に記載している通り、それぞれのRhoGEFとNCK2との共発現細胞における各種変異体の細胞形態変化への影響等について細胞イメージン グ技術を用いて取得し、PHドメインとSH3ドメインの相互作用について、細胞形態からも補強することができたと考え、概ね順調に計画は進んでいると考えた。

今後の研究の推進方策

今後は、計画に従い、必要なアミノ酸配列を絞り込み、そのアミノ酸配列を含むペプチド断片で相互作用等が阻害できるかや、細胞形態変化の抑制ができるかなどを検討する。さらに、生理的に、この相互作用が関与する現象について、検索し、その生理現象に対しての効果、あるいはその生理現象に関わる疾患モデルについて、検討を進めるつもりでいる。また、さらに、RhoGEFのSH3ドメインを含む他のタンパク質との相互作用についても、検討する必要があると考えている。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Diversifiable Synthetic Platform for the Discovery of New Carbasugar SGLT2 Inhibitors Using Azide–Alkyne Click Chemistry2023

    • 著者名/発表者名
      Kitamura Y, Kandeel M, Oba E, Iwai C, Iritani K, Nagaya N, Namura R, Katagiri H, Ueda H, Kitade Y.
    • 雑誌名

      CHEMICAL & PHARMACEUTICAL BULLETIN

      巻: 71 号: 3 ページ: 240-249

    • DOI

      10.1248/cpb.c22-00841

    • ISSN
      0009-2363, 1347-5223
    • 年月日
      2023-03-01
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hyodeoxycholic Acid (HDCA) Prevents Development of Dextran Sulfate Sodium (DSS)-Induced Colitis in Mice: Possible Role of Synergism between DSS and HDCA in Increasing Fecal Bile Acid Levels2022

    • 著者名/発表者名
      Watanabe S, Chen Z, Fujita K, Nishikawa M, Ueda H, Iguchi Y, Une M, Nishida T, Imura J.
    • 雑誌名

      Biological & Pharmaceutical Bulletin

      巻: 45 号: 10 ページ: 1503-1509

    • DOI

      10.1248/bpb.b22-00373

    • ISSN
      0918-6158, 1347-5215
    • 年月日
      2022-10-01
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Impaired Function of PLEKHG2, a Rho-Guanine Nucleotide-Exchange Factor, Disrupts Corticogenesis in Neurodevelopmental Phenotypes.2022

    • 著者名/発表者名
      Nishikawa M, Ito H, Tabata H, Ueda H, Nagata KI.
    • 雑誌名

      Cells

      巻: 16 号: 4 ページ: 696-696

    • DOI

      10.3390/cells11040696

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Rho活性化因子PLEKHG3によるRANKシグナルの調節機構の解明2023

    • 著者名/発表者名
      酒向政幸、上田浩
    • 学会等名
      日本病院薬剤師会東海ブロック・ 日本薬学会東海支部合同学術大会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] がん抑制因子LATS2キナーゼによるRho活性化因子PLEKHG1の活性制御2023

    • 著者名/発表者名
      古田義輝、上田浩
    • 学会等名
      日本病院薬剤師会東海ブロック・ 日本薬学会東海支部合同学術大会2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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