研究課題/領域番号 |
22K06606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
三田 雄一郎 同志社大学, 生命医科学部, 准教授 (70609122)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Selenoprotein P / SECIS / noncoding NRA / 翻訳 / noncoding RNA / Se含有タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
Seは、CysのSがSeに置き換わったセレノシステイン(Sec)という形でタンパク質中に含まれている。Se含有タンパク質のmRNAの3’UTRには、Sec挿入配列(SECIS)が存在することで、UGAにSecが挿入される。我々は、セレノプロテイン P (SeP)の3’UTRと相補的な配列を持つncRNAの L-ISTを同定し、SePタンパク質量をmRNA量非依存的に減少させることを明らかにした。 本研究では、ncRNAによるSECIS制御メカニズムの解明を目的とし、L-ISTの機能性領域配列の同定、機能配列を利用したSe含有タンパク質の翻訳制御の検討、ncRNAを利用した疾患治療法の開発を行う。
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研究実績の概要 |
Se含有タンパク質はタンパク質中にCysの硫黄がセレンに置き換わったセレノシステイン(Sec)の形でセレンを含んでおり、ヒトでは25種類存在している。Secは通常は終始コドンとして認識されるUGAコドンにコードされており、mRNAの3'非翻訳領域中にSec挿入配列(SECIS)と呼ばれる特殊なヘアピン構造を形成する配列が存在する場合にのみ、Secをタンパク質中に挿入するコドンとして利用されている。 Se含有タンパク質のひとつ、Selenoprotein P(SeP)のSECIS領域を含む3'非翻訳領域には、相補的な配列を持つnon codig RNAであるNon-coding RNA-Inhibitor of Selenoprotein P Translation(L-IST)遺伝子が存在し、L-ISTによってSeP mRNAからタンパク質への翻訳が阻害される。しかし、L-ISTによる翻訳抑制に必要な機能配列はいまだ明らかになっていない。本研究課題では、L-ISTの機能配列の同定を試みている。 これまでの解析の結果、L-ISTの機能領域には、SeP mRNAとの非相動性領域が関与していることが明らかになり、5'非相動性領域においては末端から500塩基から600塩基の間に必要領域が存在することが明らかになっている。2023年度は、3'非相動性領域に含まれる機能配列の同定を行った。その結果、3'末端側から500塩基~600塩基に必要配列が存在すること、特に、560塩基~600塩基の間の40塩基がSeP mRNAの翻訳を抑制するための必要な配列であることが明らかになった。 現在、SeP mRNAとL-ISTの相動性配列内にも必要領域があるのではないかと仮説を立て、必要配列の同定を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
3'非相動性領域の欠損変異体を用いた解析において、タンパク質のローディングコントロールとして用いていたACTINやGAPDHが減少するという予定外の事態に遭遇した。 最終的にCBB染色を用いることでタンパク質量がそろっていることを証明できるようになったが、条件検討やコントロールの減少メカニズムの探索に時間を要してしまい、予定よりも実験を進めることができなかった。、
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、L-ISTとSeP mRNAの非相補的な配列に含まれている機能性配列ではなく、相動性配列中に含まれる必要配列の同定を行う。 相動性配列中の機能性配列が同定された後には、他のセレン含有タンパク質をコードするmRNA中に存在する該当配列の相動性配列を組み込んだL-IST変異体を作製することで、L-ISTによるSeP翻訳抑制メカニズムが、SeP mRNA特異的なメカニズムなのか、Se含有タンパク質で一般的に起こる現象なのかを検証する。
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