研究課題/領域番号 |
22K06626
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
熊谷 圭悟 国立感染症研究所, 細胞化学部, 主任研究官 (40443105)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | クラミジア・トラコマティス / 抗クラミジア薬 / スフィンゴミエリン合成酵素 / 細胞内寄生細菌 / 代謝標識 / 基質特異性 / セラミド / 阻害剤 / クラミジアトラコマティス / 抗菌薬 |
研究開始時の研究の概要 |
クラミジアトラコマティス(以下、クラミジア)は細胞内で増殖する寄生性細菌である。クラミジアは宿主細胞から様々な代謝産物を獲得する必要があるが、そうした代謝産物の一つにセラミドがある。クラミジアに獲得されたセラミドは何らかの代謝を受け、最終的にスフィンゴミエリンとなって見出されることが知られていた。我々は最近、クラミジア感染時に宿主細胞とは異なるスフィンゴミエリン合成酵素活性が出現することを見出した。本研究は、このクラミジア感染依存的なスフィンゴミエリン合成酵素を同定すること、及び、我々が見出した当該酵素に対する阻害剤に改変を加えてより優れた阻害剤を創出することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、既知のスフィンゴミエリン合成酵素とは進化的に大きく異なると予想されるクラミジア・トラコマティスのスフィンゴミエリン合成酵素を同定し、その機能を解析することを目的としている。本年度は候補遺伝子を無細胞発現系によって発現させ、スフィンゴミエリン合成活性の検出を試みる計画であったが、新たに生じた業務等に時間を取られ十分に実施できなかった。一方、(1R,3R)-HPA-12の分解及び代謝については進展があった。スフィンゴミエリン合成酵素欠損HeLa細胞の培地中に添加された(1R,3R)-HPA-12は4時間経過後も全く代謝されなかったが、同細胞にクラミジア・トラコマティスを感染させた場合には、(1R,3R)-HPA-12の水酸基にホスホコリンが付加された化合物が出現した。この化合物は、野生型のHeLa細胞でもわずかに生成していた。即ち、セラミド様化合物である(1R,3R)-HPA-12はスフィンゴミエリン合成酵素によってセラミドと誤認されてホスホコリンが付加されること、クラミジア・トラコマティスの酵素はヒトのものと比べてセラミドの基質選択性が低く、より多くの代謝産物を作り出してしまうことが分かった。 (1R,3R)-HPA-12の結合タンパク質の探索を行うことでクラミジア・トラコマティスのスフィンゴミエリン合成酵素を同定する予定であったが、標的酵素によって代謝されてしまうことから、あまり適切なツールではないと考えられた。そこで、共同研究者にホスホコリンが付加すると考えられる二箇所の水酸基をメトキシ化した化合物の合成を依頼している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染症に関連する業務の一部については2022年度後半に負担減となったものの、別の業務が新たに割り振られ、結果的に十分な研究の時間を確保することが難しかった。
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今後の研究の推進方策 |
(1R,3R)-HPA-12が代謝されることは想定の範囲内であり、今後はメトキシ化体などの誘導体について検討を進めていく。クラミジアのスフィンゴミエリン合成酵素の探索については研究計画調書通りに進めていく予定である。
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