研究課題/領域番号 |
22K06651
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
細野 加奈子 北里大学, 医学部, 講師 (80532556)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 脂肪肝炎 / 脂肪吸収 / CGRP / RAMP1 / 肥満 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、肥満に伴う非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の罹病率が急増し、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)への進展が問題となっている。本研究ではNAFLDのNASHへの進展に果たすRAMP1シグナルの役割を解明すること、またRAMP1シグナルの乳糜管による脂肪吸収制御機構を解明し、NAFLDの発症・進展に関連することを明らかにすることを目的とする。成果を踏まえて、CGRP/RAMP1シグナルのNAFLDに対する治療的意義を検証し、肥満への新規治療法を目指した基盤研究を展開する。
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研究実績の概要 |
本研究では肥満に伴う非アルコール性脂肪性肝疾患(MAFLD)のMASHへの進展に果たすRAMP1シグナルの役割を解明すること、またRAMP1シグナルの乳糜管による脂肪吸収制御機構を解明し、MAFLDの発症・進展に関連することを明らかにすることを目的とし、知覚神経系と免疫系との相互作用を介した脂肪肝と脂肪吸収制御の治療的意義を検証する。 高脂肪食(HFD, High Fat Diet)給餌マウスでは著明に体重増加が認められるが、特にRAMP1ノックアウトマウス(RAMP1 KO)ではより顕著に肥満を呈する。乳糜管による脂肪吸収には乳糜管接合部のButtonおよびZipper様構造が関与しており、Button様構造は脂肪吸収を促進、Zipper様構造は脂肪吸収を阻害しそのバランスで脂肪吸収を調節している。そこで接合部の構造パターンに変化があるかどうか免疫組織学的解析を試みた。その結果、HFD-WTでは主にZipper構造が全体を占めていた。これは過剰な脂肪の取り込みを防ぎ、肥満を制御するためにZipper構造に変化したのではないかと考えられる。対照的に、HFD-RAMP1KOではよりButton構造優位なパターンを示しており、RAMP1シグナルの抑制が乳糜管表面構造変化に影響を与え、脂肪吸収調節が破綻したことにより血流への脂肪循環が増加し、顕著に肥満を呈した可能性が考えられた。また、蛍光標識した長鎖脂肪酸(BODIPY FL C16)を経口投与し乳糜管からの脂肪吸収機能を比較した結果、血中に取り込まれた長鎖脂肪酸量を比較すると、HFD-RAMP1 KOだけがより高く、多くの長鎖脂肪酸を取り込んでいた。これらの結果から、RAMP1シグナルの乳糜管を介した脂肪の取り込み調節機能への関与が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度では、乳糜管による脂肪吸収制御におけるRAMP1シグナルの役割を解明するためにRAMP1 KO、野生型(WT)に高脂肪食または普通食を8週間給餌し、体重、内臓脂肪量、血清ALT値などの変化を比較検討するとともに脂肪吸収に関与する乳糜管接合部の構造パターンに変化があるかどうか免疫組織学的解析を試み比較検討した。現在も知覚神経系と免疫系との相互作用を介した脂肪肝と脂肪吸収制御のさらなる検討を進めるため、モデル作製を継続中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、肝臓内に集積するマクロファージとその表現形式をフローサイトメトリー、免疫染色などで解析するとともに、sortingしたマクロファージを培養してRAMP1シグナルに依存し、NASHへの進展に関わる因子を特定する予定である。
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