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高効率的な神経栄養因子様活性物質探索を指向した合理的スクリーニング法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K06689
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
研究機関徳島文理大学

研究代表者

久保 美和  徳島文理大学, 薬学部, 教授 (00330754)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードブラインシュリンプテスト / トラッキング / 神経栄養因子 / ブラインシュリンプアッセイ / メタボロミクス / ブラインシュリンプアッセイ(BST) / 神経栄養因子化合物 / 天然物メタボロミクス / PC12細胞 / モレキュラーネットワーク
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は,特別な装置や熟練の技術が必要なく,安価な材料のみで実施することができるブラインシュリンプアッセイ(BST)が,神経変性疾患治療・予防薬開発の1次スクリーニングとして適用できることを実証し,高効率的かつ合理的に活性物質を見いだすことができる新しい探索方法を確立することです。

研究実績の概要

昨年度,トラッキングシステムの初期設定が実施できたため,今年度はまず,強力な神経栄養因子様活性を有し、且つ、ブラインシュリンプテスト(BST)においてBSが痙攣様の動きを示すことが分かっているt-バングレンを用いてトラッキングシステムの詳細な設定を行った。
シャーレにブラインシュリンプを10匹入れて,10秒間ハイスピードカメラで真上から撮影し、映像処理ソフトを用いて動いているBSの画像を抽出する。解析ソフトによりトラッキングし、一定の時間での移動距離として平均値を算出した。コントロールは動きが活発なため,シャーレ側面に入り込み,画像から一時的に消えてしまうが,追尾機能を活用することで消失部分を補うことができた。しかし,追尾機能のON/OFFにより大きく数値が変わらないため,一時的に画像から消えたシュリンプはカウントしないこととした。録画時間,フレーム数など動画撮影,トラッキング解析など詳細に設定してバッチ化し,一気に解析できるため,1回あたり数分で解析が実施できるよう効率化することができた。システムが構築できたので,次に,昨年度,目視のBST方法でBST活性を示すことが確認できている約20種類の植物抽出物に対してトラッキング型BSTを適用した。その結果,BST活性が陽性かつPC12細胞に対する活性が陰性であったいくつかの植物抽出物をトラッキングシステムで再評価した結果,平均移動距離はコントロールと比べて有意な差が認められた。目視で確認することが難しかった痙攣様の動きを明確に数値として示すことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

BSTのトラッキングシステムを構築することができたが,PC12細胞を用いたHSTの検討には至らなかった。初年度の遅れは影響しているが,PC12細胞を用いたHTSは既に先行して実施できているため,ある程度の目処は立っていることから進捗に大きな問題は生じないと考えている。

今後の研究の推進方策

トラッキングして得られたBST結果を数値化し,スコアー1 (S1) として 算出する。既に確立している PC12 細胞を用いたスクリーニング法を改良し,蛍光免疫染色法により神経突起伸展促進活性を蛍光量で定量化できるハイスルー プットNeurite outgrowth screening (HT-NOS)を確立する。マイクロプレートリーダーで測定した蛍光量をスコアー2 (S2)として算出する。改良には既に着手 し,細胞密度,抗体免疫染色時のインキュベート時間などの検討課題を残しているものの,改良法確立の目処は立っている。申請者が見出している数種の神経栄養因子様活性化合物を用いて,確立した2つのHTSについてパイロットスクリーニングを実施し,スクリーニングの精度,妥当性や堅牢性等を検証する。 また,先行して約 100 種類の植物抽出物ライブラリー対して手作業で行ったスクリーニング結果もあるので,これらを用いてスクリーニング系の精度,妥当性や堅牢性,相関性等を検証する。1次スクリーニングで得られたスコアー1 (S1) と2次スクリーニングで得られたスコアー2 (S2)を合算したバイオスコアー (Bs) を算出し,相関性を数値化してBsの閾値や判断基準を決定する

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Prenylated-coumarins from Gmelina arborea and evaluation for neurotrophic activity2023

    • 著者名/発表者名
      Kubo Miwa、Irimajiri Ryo、Kawata Mitsuki、Takahashi Yuta、Hayashi Kana、Matsuno Michiyo、Harada Kenichi、Ikui Norihito、Mizukami Hajime、Kawahara Nobuo、Fukuyama Yoshiyasu
    • 雑誌名

      Phytochemistry

      巻: 213 ページ: 113721-113721

    • DOI

      10.1016/j.phytochem.2023.113721

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Open and reusable annotated mass spectrometry dataset of a chemodiverse collection of 1,600 plant extracts2022

    • 著者名/発表者名
      Allard Pierre-Marie、Gaudry Arnaud、Quir?s-Guerrero Luis-Manuel、Rutz Adriano、Dounoue-Kubo Miwa、Walker Tom W N、Defossez Emmanuel、Long Christophe、Grondin Antonio、David Bruno、Wolfender Jean-Luc
    • 雑誌名

      GigaScience

      巻: 12 ページ: 1-9

    • DOI

      10.1093/gigascience/giac124

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Germacrane-type sesquiterpenoids from Illicium lanceolatum2022

    • 著者名/発表者名
      Kubo Miwa、Nishikawa Yuri、Nakagawa Hiroyuki、Shimada Shiori、Mori Ayana、Harada Kenichi、Huang Jian-Mei、Ohsaki Ayumi、Fukuyama Yoshiyasu
    • 雑誌名

      Tetrahedron

      巻: 109 ページ: 132673-132673

    • DOI

      10.1016/j.tet.2022.132673

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 神経栄養因子様活性物質探索を指向したトラッキング型ブラインシュリンプテストの構築2024

    • 著者名/発表者名
      溝田佳輝,高橋佑汰,入交諒,松野倫代,幾井康二,原田研一,福山愛保,川原信夫,久保美和
    • 学会等名
      日本薬学会第144年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ミャンマー産植物Gmelina arboreaから得られた新規プレニルクマリンの構造と採集地による化学成分差異について2023

    • 著者名/発表者名
      林 佳菜、高橋 佑汰、川田 美都紀、松野 倫代、原田 研一、福山 愛保、川原 信夫、久保 美和
    • 学会等名
      日本薬学会第143年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [備考] 徳島文理大学薬学部薬品物理化学教室

    • URL

      http://p.bunri-u.ac.jp/lab02/index.htm

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 徳島文理大学薬品物理化学教室

    • URL

      http://p.bunri-u.ac.jp/lab02/index.htm

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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