| 研究課題/領域番号 |
22K06697
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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| 研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
矢野 育子 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (50273446)
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| 研究分担者 |
山本 和宏 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (30610349)
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| 研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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| 配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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| キーワード | 妊産婦 / 生理学的薬物動態 / 抗精神病薬 / 新生児 / 乾燥血液スポット法 / 妊婦 / 生理学的薬物動態モデル / LC-MS/MS / 乾燥ろ紙血 / リスペリドン / パリペリドン / 周産期 / ファーマコメトリクス / PBPK / 薬物動態 |
| 研究開始時の研究の概要 |
新規抗精神病薬の普及により,統合失調症患者が妊娠・出産するケースが増加している.妊娠中には服薬によるメリットがデメリットを上回ることから,抗精神病薬の服薬を継続することが推奨される.妊娠中には薬物血中濃度や薬効が変動する可能性があるため,妊娠週齢に応じた投与設計が必要となる.一方,胎盤移行や母乳を介して薬物の胎児への曝露が懸念される.本研究では,母児血漿, 臍帯血,乳汁中の薬物濃度測定に対応するため,LC-MS/MS法を用いた同時測定法並びに乾燥濾紙血液スポットサンプリング法を開発する.さらに,数式を用いたモデル解析によって、個々の薬物動態の予測し,周産期における抗精神病薬治療の適正化を図る.
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| 研究実績の概要 |
抗精神病薬3剤を服用していた妊婦から得られたブレクスピプラゾール、クエチアピン、リスペリドンおよびその活性代謝物パリペリドンについて、生理学的薬物動態モデルを構築し、出産後のこれら薬物動態変動のメカニズムについて検討した。リスペリドンとパリペリドンについては我々の既報モデル(Mahdy et al. Clin Trans Sci, 2023)を用い、ブレクスピプラゾール、クエチアピンについては文献値を用いて健常人モデルを新規に作成した。健常人の検証データは全てモデル予測値の2倍の範囲に入っていたことから、構築した健常人モデルの妥当性が確認された。その後、妊婦モデルへの外挿を行ない検討したところ、症例における出産前の血中濃度は90%予測範囲に入っていることを確認した。さらに、4薬剤について出産時に速やかに非妊娠時のパラメータに戻ると仮定した場合に、出産後の血中濃度推移をよく説明できたことから、妊娠に伴う生理学的変化や薬物動態変動は妊娠後速やかに非妊娠時の状態に戻ることが支持された。 乾燥血液スポット(DBS)法は穿刺した指先から血液を濾紙に滴下し乾燥させる採血法である。採血量も少なく侵襲性が低いことから、日常診療への応用が期待される。そこで、新生児に対しても使用されるガンシクロビルを対象に、DBSを用いた血中濃度測定の各種条件について検討した。濾紙からの抽出効率を検討したところ、超純水はメタノールと同等の高い抽出率を示したが、 アセトニトリルではほとんど抽出できず、薬物の脂溶性との関連が示された。また、構築した測定系の日内・日間変動の確度はともに理論値の±15%以内、精度は15%以内であり、濾紙上での薬物の安定性も確認できた。今後、通常採血の血漿薬物濃度とDBS濃度との相関性について検討する予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
抗精神病薬のリスペリドンおよびパリペリドンに加えて、ブレクスピプラゾール、クエチアピンについて、生理学的薬物動態モデルの構築を行い、実測データとの対応を検討し、国際学会で発表予定である。また、抗精神病薬以外ではあるが、バルガンシクロビルやトラセミドに関する新生児の薬物動態解析の論文を発表し、ガンシクロビルについて乾燥濾紙血液スポットサンプリング法に関する各種条件検討を行なった。
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| 今後の研究の推進方策 |
抗精神病薬3剤を服用していた妊婦におけるブレクスピプラゾール、クエチアピン、リスペリドンおよびその活性代謝物パリペリドンについて、生理学的薬物動態モデル解析を用いた妊娠による薬物動態変動について論文発表を行う。
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