研究課題/領域番号 |
22K06701
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
大谷 直由 大分大学, 医学部, 特任准教授 (60711819)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 薬物クリアランス / 肺クリアランス / Extraction ratio / 硝酸イソソルビド / 臨床試験 / 薬物動態 |
研究開始時の研究の概要 |
静脈血と動脈血の血液中における薬物濃度において差があるという報告は以前からあるが、その明確な機序に関しては明らかではない。静脈血と動脈血の薬物濃度の差を、薬物クリアランスに着目して研究を行うことは初めての試みである。今回の研究では腎外においてクリアランスが大きいと考えられる硝酸イソソルビドを用いて、ヒトにおける肺のクリアランスの存在を明らかにすることを目的とした。これらにより、肝臓・腎臓と同様に、肺の状態においても薬物投与計画に調整が必要となる可能性を示すことができ、適切な個別化医療へ向けた新たな知見を得ることができかつ、今後、他の臓器におけるクリアランスにも目を向けられることが期待される。
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研究実績の概要 |
薬物クリアランスは、主に腎臓のクリアランスと肝臓のクリアランスにより規定されているが、その他の臓器におけるクリアランスの意義は長らく不明であった。一方、以前より静脈血と動脈血の血液中における薬物濃度において差があるという報告は知られてはいたが、その明確な機序に関しては明らかにされていない。申請者らは、静脈と動脈の間に存在する肺に着目し、肺にクリアランスを担う重要な役割があると考えた。今回の研究では肝外、腎外においてクリアランスが存在すると考えられる硝酸イソソルビド(ISDN)を用いて、ヒトにおける肺のクリアランスの存在を明らかにすることを目的とする。 令和4年度から5年度にかけて、臨床試験を行う予定であった。肺におけるISDNの平均クリアランス、及び全身クリアランスにおける肺クリアランスの寄与を求めることが研究の最終目標とし、臨床試験の主要評価項目を、肺におけるISDNのExtraction Ratio (ER) とした。ERを測定するために、ISDN濃度の測定系の確立を試みたが、その測定系の確立に難渋した。先行文献をもとに自施設のLC-MS/MSで測定系の再現を試みたが、前駆イオンとなる酢酸付加体が検出されず、自施設の機器を用いた測定は困難と判断した。そこで、他施設へ依頼し、LC-MS/MSを用いたヒト血漿中のISDN、5ISMN、2ISMNの分析法の構築を行った。このため、当初予定していた臨床試験の開始が遅れている。現在、この測定を用いた臨床研究を行うため大分大学医学部倫理委員会へのプロトコルを作成し、令和5年度の10月頃には臨床試験を開始できる見込みである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実施概要に記載の通り、硝酸イソソルビドの測定系の確立に難渋したためである。
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今後の研究の推進方策 |
臨床試験の患者組み入れを令和5年度の10月頃に予定する。実施概要に記載の通り、自施設の機器を用いた測定は困難であったため、予定を変更して他の施設でのERの検出のためのISDNおよびその代謝物である2ISMNおよび5ISMNの血中濃度の測定系を確立した。これの系を用い臨床試験を試みることを予定している。肺におけるERが検出できた場合、肺におけるISDNの平均クリアランスを求める臨床試験を新たに展開する。その試験では、肺通過前後の血液に加えて末梢血からの薬物動態プロファイルを追加で取得し、それらをPhysiologically based pharmacokinetic (PBPK)モデルの構築も検討する予定である。
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