研究課題/領域番号 |
22K06722
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
藤吉 正哉 鳥取大学, 医学部附属病院, 准教授 (50751921)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | TDM / LC/MS/MS / 定量分析 / 個別適正化 / 睡眠薬 / 個別化医療 / LC-MS/MS |
研究開始時の研究の概要 |
処方頻度の高いレンボレキサント、スボレキサント、ラメルテオン、エスゾピクロンなどを対象に、睡眠薬の血中濃度を測定可能な高感度定量系を開発する。さらに、治療満足度のアンケート調査を実施し、睡眠薬の適正血中濃度を明らかにする。以上の結果をもとに、睡眠薬の治療薬物モニタリング(TDM)をもとにした投与量個別適正化の有用性を実証する。さらに、微量血液の採取方法として、ろ紙へのスポットおよび微量採血デバイスを検討し、薬局TDMの基盤構築を目指す。
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研究実績の概要 |
不眠症治療薬にはそれぞれ作用特性があり、不眠症治療薬による治療を患者ごとに最適化することが不眠症の改善には重要である。不眠症治療薬の治療満足度は一般に低いことが知られ、不眠症患者の30%は処方されている不眠症治療薬に満足していない。半減期の長い不眠症治療薬では、翌朝まで眠気が持ち越すなど、不眠症治療薬の効果は血中濃度と相関すると考えられ、薬物血中濃度モニタリング(TDM)を利用した不眠症治療薬の投与量調節は、治療満足度の向上に貢献し、医療費増大の一因であるポリファーマシーの抑制に繋がる可能性がある。本研究では、不眠症治療薬TDMの有用性を実証することを目的とした。 昨年度は、不眠症治療薬のうち、小児の入眠困難に用いられるメラトニンの定量系を構築し、入院患者における血中濃度測定を実施した。本年度は、日常診療で用いられる不眠症治療薬のうち、スボレキサント、ラメルテオン、および未変化体と同様に入眠効果を示すラメルテオンの代謝物(M2)の定量系確立を試みた。一般的な医療用医薬品に比べ、不眠症治療薬の血中濃度は低く、高感度な測定系が必要である。そこで、検出器として質量分析装置(MS)を用い、安定同位標識化合物を用いた高感度定量系の確立を試みた。オンライン固相抽出を前処理として検討したところ、いずれの化合物も回収率は良好であった(108~117%)。ヒト血漿に対し、測定対象とした3化合物を添加し、検量線を作成したところ、スボレキサントでは10~1000 ng/mL、ラメルテオンおよびM2では10~1000 pg/mLの範囲で直線性を示した。臨床投与量で得られる血中濃度はカバーしており、実臨床でも血中濃度測定が可能な定量系を確立したと判断した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画に従い、不眠症治療薬および睡眠改善薬の定量系の確立を進めている。また、当院倫理審査委員会からの承認を得た上で(22A089G)、入院患者の不眠症治療薬の血中濃度測定を開始している。以上により、2024年度の研究実施計画に変更はないことから、順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
順次、定量系の確立していない処方頻度の高い不眠症治療薬(レンボレキサント、エスゾピクロン)の定量系構築をすすめていく。さらに、薬局で購入できる睡眠改善薬に使用されるジフェンヒドラミンおよびブロモバレリル尿素の定量系構築もすすめていく。また、薬局での適用を考慮し、自己採血試料を用いた血中濃度測定を可能にする方法論として、微量採血デバイスもしくは乾燥血液スポット用カードの利用を検討していく。
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