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CYP3A4/5遺伝子多型とゲノム不安定化に着目したトファシチニブ投与法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K06727
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47060:医療薬学関連
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

松原 和夫  和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (20127533)

研究分担者 須野 学  和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (20621189)
北野 雅之  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (50314571)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードトファシチニブ / JAK阻害薬 / 遺伝子変異 / 薬物体内動態
研究開始時の研究の概要

トファシチニブ(TOF)は,炎症性サイトカインの産生を抑制することから潰瘍性大腸炎 (UC) に適応を持つ有用性の高い経口薬剤である。しかし,TOF血中濃度の個体差が大きいこと,炎症活動の強い中等症・重症のUC患者にTOFによる治療を行った際,炎症の再燃・増悪がしばしば観察されることが臨床上問題となっている。本研究では,その原因が代謝酵素であるCYP3A4/5遺伝子多型,CYP3A4mRNA量の違いがTOF血中濃度変動させることを明らかにする。加えて、TOF薬物動態パラメーターと炎症抑制効果および副作用発現状況を評価する。以上の結果を統合し、TOFの新規投与プログラムアルゴリズムを構築する。

研究実績の概要

本研究では,JAK阻害薬トファシチニブの代謝酵素であるCYP3A4/5の遺伝子多型,CYP3A4 mRNA量の違いがトファシチニブ血中濃度変動を引き起こすという仮説を立て,薬物動態パラメーターと炎症抑制効果および副作用発現状況の関連を検討し,CYP3A4/5におけるgeneticsおよびepigeneticsに着目した新規投与プログラムの構築を目標とし,今年度は本研究で確立したトファシチニブおよび代謝物の血中濃度測定法の臨床応用について検討を行った。
和歌山県立医科大学附属病院においてトファシチニブ治療を開始した潰瘍性大腸炎患者4例を対象とし,血液サンプル(内服前,内服30分後,内服1時間後,内服2時間後,内服3時間後,内服4時間後)を本研究で確立したトファシチニブ濃度測定法を用いて測定し,濃度推移を観察した。血中IL-6濃度はELISA法を用いて測定した。本研究は介入を伴わない前向き観察研究(No. 3684)として行った。
本研究で確立したトファシチニブ血中濃度測定法は1-500 ng/mLの範囲で良好な直線性を示し,その検量線はy = 0.0038x + 0.0149(r = 0.999)であった。潰瘍性大腸炎の4症例を測定したところ,血中トラフ濃度は5.1 ± 4.1 ng/mL(平均値 ± 標準偏差)であった。IL-6濃度とトファシチニブ血中トラフ濃度は関連性を認めなかった。
今後,血中濃度解析とgenetic/epigenetic解析,炎症度解析の統合をすすめ,JAK阻害薬の薬物動態パラメーターと炎症抑制効果および副作用発現状況との関連について検討を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

JAK阻害薬の血中濃度測定においてヒト血漿中トファシチニブ,フィルゴチニブおよびそれらの代謝物のLC-MS/MSを用いた測定法を確立した。
Genetic変異解析においてTaqMan Probe法を用いてCYP3A5*3およびCYP3A4*16遺伝子型解析を進めている。血中IL-6濃度はELISA法を用いて測定を進めている。
臨床研究サンプルについて,4例を登録完了した。この4症例について上記のトファシチニブ血中濃度解析とgenetic解析,IL-6濃度測定を進めている。

今後の研究の推進方策

確立したヒト血漿中トファシチニブ,フィルゴチニブおよびそれらの代謝物のLC-MS/MS測定方法を用いた血中濃度測定とその解析をすすめる。Genetic変異解析においてTaqMan Probe法を用いて解析をすすめる。血中IL-6濃度はELISA法を用いて測定を進める。症例登録をすすめ,上記の血中濃度解析とgenetic/epigenetic解析,炎症度解析の統合をすすめる。それに加え,JAK阻害薬の薬物動態パラメーターと炎症抑制効果および副作用発現状況を統合的に解析をすすめる。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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