研究課題/領域番号 |
22K06735
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
宇野 恭介 摂南大学, 薬学部, 講師 (30608774)
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研究分担者 |
大澤 匡弘 帝京大学, 薬学部, 教授 (80369173)
金城 俊彦 摂南大学, 薬学部, 助教 (70758599)
倉本 展行 摂南大学, 薬学部, 教授 (60324092)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | うつ / 線条体 / 痛み / AAV |
研究開始時の研究の概要 |
先行研究において社会的敗北ストレス負荷後のマウス線条体で、鎮痛作用を示すオピオイドペプチドの前駆体であるProenkephalin (Penk)が変動していることを見出した。本研究ではこのPenkに着目して、マウスの行動学的変化や組織化学的変化を観察することにより、うつ病と痛み感受性との関連を検討する。
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研究実績の概要 |
PenKのguide RNAを作成し、CRISPR/Cas9システムを用いたゲノム編集を行った。CRISPR/Cas9システムの組み込まれたアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)の相同組み換えを行い、AAV-guide-Penkベクターを作成した。同様にマウスゲノムよりPenkのCDSをクローニングし過剰発現用のAAVを作成した(AAV-Penk)。作成したAAVをマウス線条体にインジェクションし、発現が安定するまで3週間飼育したのち社会的敗北ストレスの暴露(repeated social defeat stress(RSDS))を行った。RSDS終了24時間後に、social interaction testにより社会性行動を測定した。さらに、閾値以下の社会敗北ストレス(micro social defeat stress(MSDS))を曝露し、社会性行動を測定した。MSDSは通常のマウスではうつ症状を示さない軽度のストレスであるが遺伝的脆弱性があるとストレス応答を示すモデルである。その結果AAV-guide-Penkを感染させたマウスでは、RSDSによってうつ症状を示すマウスの割合が増加した。また、MSDSにおいてコントロール群ではうつ症状を示すマウスが確認できなかったのに対し、AAV-guide-Penkを感染させたマウスではうつ症状を示すマウスが確認された。さらに尾懸垂試験においても同様の結果が得られた。 これらのマウスを用いてvon-freiフィラメント試験を行ったところAAV-Penk群では閾値の上昇傾向が認められ、AAV-guide-Penk群では閾値の減少傾向が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
痛み感受性の試験が開始できた。現在は傾向しか認められないが、個体数を増やす予定である。
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今後の研究の推進方策 |
痛み感受性についての試験を例数を増やして行う。さらにホットプレート試験等の他の痛覚感受性試験も行う予定。
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