研究課題/領域番号 |
22K06757
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
上島 智 立命館大学, 薬学部, 准教授 (70734771)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 第Xa因子阻害薬 / 薬物動態学 / 医療ビッグデータ / ゲノム薬理学 / 曝露-応答解析 |
研究開始時の研究の概要 |
活性型血液凝固第X因子 (第Xa因子) 阻害薬は心原性脳塞栓症の予防目的で投与されるが、規定の用法・用量に基づいて投与しても、高頻度で出血症状が認められること、薬効や出血症状を評価するための指標が確立されていないことが問題になっている。本研究目的は、第Xa因子阻害薬による薬効や出血症状・血栓塞栓症の発症頻度の変動要因について、薬物動態や薬効・副作用発現に関する数理モデル解析 (ファーマコメトリクス) の手法や医療ビッグデータを用いた情報科学的手法により解明することである。
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研究実績の概要 |
活性型血液凝固第X因子 (第Xa因子) 阻害薬は心原性脳塞栓症の予防目的で投与されるが、規定の用法・用量に基づいて投与しても、高頻度で出血症状が認められること、薬効や出血症状を評価するための指標が確立されていないことが問題になっている。本研究目的は、第Xa因子阻害薬による薬効や出血症状・血栓塞栓症の発症頻度の変動要因について、薬物動態や薬効・副作用発現に関する数理モデル解析 (ファーマコメトリクス) の手法や医療ビッグデータを用いた情報科学的手法により解明することである。令和四年度においては、以下の知見を得た。 (1) アピキサバン内服による出血に影響を及ぼす要因に関するゲノム薬理学的解析:文書にて同意を取得した患者を対象に、ゲノム薬理学的解析を行った結果、薬物代謝酵素CYP3A5やP-糖たんぱく質の遺伝子多型はアピキサバンの出血発現頻度に影響は認められなかった。一方、乳がん耐性タンパク質 (ABCG2) 421A/A遺伝子型を保有する患者では、C/CやC/A遺伝子型を保有する患者と比較して出血頻度が有意に高くなることが明らかになった。 (2) データベースを用いた第Xa因子阻害薬の出血症状・血栓塞栓症の発現頻度に関する解析:ABCG2を介したアピキサバンと高尿酸血症治療薬フェブキソスタットの相互作用に着目し、有害事象自発報告データベースを用いてアピキサバンの出血症状に及ぼすフェブキソスタットの影響を解析した。その結果、フェブキソスタットの併用によりアピキサバンの出血頻度が上昇する可能性が示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
所属機関の用務の負担もあり、研究代表者は一部の臨床研究や基礎研究を次年度に繰り越すなど、当初の研究計画を変更することを余儀なくされた。しかしながら、一定の研究成果を上げることができたことを勘案し、概ね順調に進展していると判定した。
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今後の研究の推進方策 |
令和四年度では、一部の臨床研究や情報科学的研究、基礎研究を次年度に繰り越すことになったが、令和五年度に遂行可能と判断していることから、研究計画の変更を特に予定していない。臨床研究では、アピキサバンの血中濃度や、血中濃度-時間曲線下面積 (AUC) と出血症状の発症の関係について数理モデルを用いて解析する。また、情報科学的研究では、有害事象自発報告データベースを用いて、リバーロキサバンの出血症状に及ぼすフェブキソスタットの影響を解析する。さらに、基礎研究においては、ヒトABCG2を安定発現させた細胞を用いて、フェブキソスタット併用時におけるアピキサバンの経細胞輸送に関する速度論的パラメータを算出し、生理学的薬物動態解析の手法を用いてアピキサバンとフェブキソスタットの相互作用を評価するのに必要な情報を収集していく。 これら一連の研究成果については、随時関連学会や学術雑誌で公開する。
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