研究課題/領域番号 |
22K06770
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
伊東 弘樹 大分大学, 医学部, 教授 (50420641)
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研究分担者 |
鈴木 陽介 明治薬科大学, 薬学部, 講師 (10737191)
田中 遼大 大分大学, 医学部, 准教授 (30781736)
白岩 健 大分大学, 医学部, 薬剤主任 (40875077)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | MR-proADM / MR-proANP / CT-proET-1 / CT-proAVP / ANCA関連血管炎 / 血管炎症候群 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
ANCA関連血管炎や川崎病などの血管炎症候群は、近年の画期的な治療法の開発により、両疾患の治療成績は向上しているが、治療不応例や予後不良例が一定数存在する。この問題を解決するためには、治療開始時に重症度を判定でき、治療抵抗性や病態の進展、臓器障害の合併を含む予後を予測可能とする有用なバイオマーカーが必要である。本研究では4種の循環器系ペプチドに焦点を当て、両疾患の重症度および予後との関連性を評価する。本研究計画により、将来的に両疾患における「重症度が高い患者」や「予後不良患者」の特定および早期からの治療強度の高い介入により、治療成績の向上および予後が改善されることが期待される。
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研究実績の概要 |
抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎や川崎病などの血管炎症候群は、血管の炎症を主病変とする疾患の総称である。近年の画期的な治療法の開発により、両疾患の治療成績は向上しているが、治療不応例や予後不良例が一定数存在する。この問題を解決するためには、治療開始時に重症度を判定でき、治療抵抗性や病態の進展、臓器障害の合併を含む予後を予測可能とする有用なバイオマーカーが必要である。本研究ではそのバイオマーカーとして、心血管疾患を中心に強力な予後予測因子となることが報告されている4種の循環器系ペプチド(MR-proADM、MR-proANP、CT-proET-1およびCT-proAVP)に焦点を当て、ANCA関連血管炎患者における4種のペプチド濃度と重症度および予後との関連性を評価することを目的としている。2023年度の研究実績は以下のとおりである。 昨年度に引き続き対象を大分大学医学部附属病院膠原病内科にてANCA関連血管炎の診断を受けた患者とし、リクルートを継続している。現在、7例の患者をリクルートし、3例の患者については観察期間である52週間の検体回収を完了した。一方、4例の患者については現在も回収中である。 血漿中MR-proADM、MR-proANP、CT-proET-1およびCT-proAVP濃度のNano-LC-Q-TOF-MSを用いた高感度かつ特異性の高い測定系の開発に着手していたが、MR-proADM以外は感度の観点から免疫学的測定法と比較した測定法の長所を見出せず断念した。これまで国内では上記のペプチドを測定することが出来なかったが、2023年7月よりサーモフィッシャーダイアグノスティックス株式会社にて外注検査が可能となった。そのため、今後は外注検査にて4種類のペプチド濃度の測定を行う方針とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の予想よりも大分大学医学部附属病院膠原病内科にANCA関連血管炎の治療目的で新規に入院する患者が少ない。また、既に治療が開始されている患者が多いため、診断されてもほとんどリクルートできていない現状がある。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き患者リクルートを続けるが、エントリー数の確保が困難な場合は、既に治療を開始した患者も対象とし、サブ解析にて評価することを検討する。
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