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新規メンケス病治療薬創製を目指した銅錯体の体内動態および薬効の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K06778
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47060:医療薬学関連
研究機関武蔵野大学

研究代表者

工藤 敏之  武蔵野大学, 薬学部, 講師 (10584815)

研究分担者 高橋 秀依  東京理科大学, 薬学部薬学科, 教授 (10266348)
深水 啓朗  明治薬科大学, 薬学部, 教授 (20366628)
山岸 喜彰  武蔵野大学, 薬学部, 助教 (30805255)
伊藤 清美  武蔵野大学, 薬学部, 教授 (60232435)
鈴木 亮  帝京大学, 薬学部, 教授 (90384784)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワードメンケス病 / 銅錯体 / 銅依存性酵素 / 銅
研究開始時の研究の概要

メンケス病は銅の吸収・分布ができず、中枢神経障害など銅欠乏に由来する重篤な症状を呈する先天性の希少疾患である。現在、ヒスチジン銅による治療が行われているが、その効果は十分ではない。本研究では、より効率的に脳に銅を送達できる化合物を見出し、製剤的な工夫を施すことで、生涯に亘る薬物治療が必須であるメンケス病患者が継続して使用しやすい薬剤を創出することを目的とする。

研究実績の概要

メンケス病は、銅メンケス病は、銅輸送タンパク質ATP7Aの遺伝子異常により銅の吸収および組織移行が低下するため、中枢神経障害など銅欠乏に由来する重篤な症状を呈し、多くが幼児期に死亡する希少疾患である。本研究では、メンケス病に対して有効な化合物を新規に合成し、その効果を評価した後、製剤的な工夫により使用しやすい治療薬とすることを目的としている。今年度は、新規に合成した銅錯体の有効性を評価する目的で、銅錯体をメンケス病モデル動物であるマクラマウスに投与し、銅依存性酵素であるシトクロムcオキシダーゼ (CcO) の脳内における活性を評価した。
マクラマウスと対照動物であるC3H/HeNCrlマウス (いずれも雄性) に新規銅錯体あるいは溶媒を1日3回4日間反復腹腔内投与し、5日目の最終投与1時間後に大脳皮質を採取した。大脳皮質に緩衝液を加えてホモジナイズし、得られたホモジネートを遠心分離して得た上清を用いて、CcO活性の相関があることが報告されているCcOサブユニット1 (COX1) の発現をウエスタンブロットにより定量した。
マクラマウスでは、対照マウスと比較して、脳内のCOX1とATP5A (内部標準物質) のバンド強度比 (COX1/ATP5A比) は有意に低い値を示したことから、マクラマウスにおいてCcO活性が低下していることが確認された。また、マクラマウス溶媒投与群と比較してマクラマウス錯体投与群において脳内COX1/ATP5A比が有意に高い値を示したことから、銅錯体の投与によってCcO活性が改善したことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度までの遅れを完全には取り戻せていないものの、研究を進めることができ、本研究の成果の一部について学会で発表できた。

今後の研究の推進方策

引き続き、新規銅錯体についてin vitroでのBBB透過性の評価、マクラマウスでの銅依存性酵素の活性への効果を評価する。さらに、他の銅依存性酵素の評価方法の確立にも取り組む予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (7件)

  • [学会発表] メンケス病新規治療薬候補銅錯体の血液脳関門透過性の評価2023

    • 著者名/発表者名
      丸目彩華、小川康子、山岸喜彰、工藤敏之、高橋秀依、伊藤清美
    • 学会等名
      日本医療薬学会 第6回フレッシャーズ・カンファランス
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] マイクロスフェア封入およびナノ粒子化された新規メンケス病治療薬候補 CuATSMの体内動態についての検討2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木詩菜、平野茉優、合田ひとみ、藤村麻衣、大池なゆた、深水啓朗、高橋秀依、 山岸喜彰、工藤敏之、伊藤清美
    • 学会等名
      医療薬学フォーラム2023 第31回クリニカルファーマシーシンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] メンケス病モデルマウスの脳組織における銅依存性酵素活性の評価系の確立2023

    • 著者名/発表者名
      米澤拓都、平野茉優、鈴木詩菜、森田夏鈴、小川康子、鈴木 亮、児玉浩子、高橋秀依、 山岸喜彰、工藤敏之、伊藤清美
    • 学会等名
      第9回次世代を担う若手のためのレギュラトリーサイエンスフォーラム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] メンケス病モデルマウスの脳組織における銅依存性酵素活性への新規銅錯体の影響2023

    • 著者名/発表者名
      平野茉優、米澤拓都、鈴木詩菜、丸目彩華、森田夏鈴、小川康子、鈴木亮、児玉浩子、 高橋秀依、山岸喜彰、工藤敏之、伊藤清美
    • 学会等名
      日本薬学会第144年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Menkes病治療を志向した新規銅錯体の合成研究2023

    • 著者名/発表者名
      田村純菜、中野深祥、高橋美乃、中村佳代、田畑英嗣、忍足鉄太、夏苅英昭、牧野宏章、伊藤清美、高橋秀依
    • 学会等名
      日本薬学会第144年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] メンケス病モデル動物の脳組織における銅依存性酵素活性に及ぼす新規銅錯体の影響2022

    • 著者名/発表者名
      竹下日南乃、平野茉優、鈴木詩菜、丸目彩華、児玉浩子、高橋秀依、深水啓朗、山岸喜彰、工藤敏之、伊藤清美
    • 学会等名
      日本医療薬学会 第5回フレッシャーズ・カンファランス
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] メンケス病モデル動物の脳組織における銅依存性酵素活性の評価2022

    • 著者名/発表者名
      平野茉優、竹下日南乃、鈴木詩菜、丸目彩華、児玉浩子、高橋秀依、深水啓朗、山岸喜彰、工藤敏之、伊藤清美
    • 学会等名
      第32回日本医療薬学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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