研究課題/領域番号 |
22K06796
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
高橋 将文 自治医科大学, 医学部, 准教授 (20361074)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 咀嚼 / 脳幹 / プレモーターニューロン / Six2 / 脳幹プレモーターニューロン |
研究開始時の研究の概要 |
咀嚼は食物からエネルギー源となる栄養を体内へ取り込むために必須の生命活動であり、脳幹の咀嚼リズム発生ニューロンの機能により形成される。口腔・顎領域からの末梢感覚情報と大脳皮質咀嚼野から下降する中枢性情報は、咀嚼リズム発生ニューロンや脳幹の三叉神経プレモーターニューロンへ入力する。そして、三叉神経プレモーターニューロンが三叉神経運動ニューロンへ直接投射することで、筋の動作パターンが正確に生み出される。そこで本研究では、「咀嚼神経回路形成と咀嚼運動の分子制御機構の解明」を目的とし、申請者が最近見出した三叉神経プレモーターニューロンに特異的に発現するSIX2転写因子の役割に焦点を当てる。
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研究実績の概要 |
咀嚼は食物からエネルギー源となる栄養を体内へ取り込むために必須の生命活動であり、脳幹の咀嚼リズム発生ニューロンの機能により形成される。口腔・顎領域からの末梢感覚情報と大脳皮質咀嚼野から下降する中枢性情報は、咀嚼リズム発生ニューロンや脳幹の三叉神経プレモーターニューロンへ入力する。そして、三叉神経プレモーターニューロンが三叉神経運動ニューロンへ直接投射することで、筋の動作パターンが正確に生み出される。しかしながら、プレモーターニューロンの分化や機能を制御する分子機構は未だ不明である。そこで本研究では、「咀嚼神経回路形成と咀嚼運動の分子制御機構の解明」を目的とし、申請者が見出した三叉神経プレモーターニューロンに特異的に発現するSIX2転写因子の役割に焦点を当てる。 本年度は、SIX2陽性ニューロンの脳幹における細胞局在と性質の解明を目標とした。SIX2陽性ニューロンの特性を明らかにするために、脳幹や大脳において知られている各種ニューロンサブタイプマーカータンパク質(Phox2b, Atoh1, FoxP2, Tlx3, Satb2, CTIP2)との共局在様式を検討した。E14.5のr1-r2領域においてSIX2陽性細胞には、Phox2b陽性と陰性の2つの細胞集団が存在した。SIX2/Tlx3ニ重陽性細胞、SIX2/Satb2ニ重陽性細胞、およびSIX2/Ctip2ニ重陽性細胞は極めて少数であった。一方、SIX2/Atoh1ニ重陽性細胞とSIX2/FoxP2ニ重陽性細胞は存在しなかった。またE10.5では、SIX2陽性細胞のほとんどはPhox2b陽性であり、E14.5で観察された結果とは異なっていた。これらの結果から、SIX2陽性細胞の分化過程において、産生時期が異なる2つの集団が存在することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度、別部署への異動に伴い、実験動物のクリーニングおよび動物実験施設への導入に数ヶ月を要したこと、並びに、実験遂行に必要な機器の購入や実験室のセットアップに時間を要したため、初年度の実験計画に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
SIX2欠損マウスにおけるプレモーターニューロン分化について、時系列を追って解析し、SIX2がプレモーターニューロンの分化にどのように関わるのかを明らかにする。また、プレモーターニューロンの標識や時期特異的ノックダウンのための遺伝子導入系(電気穿孔法並びにAAVベクター導入)の立ち上げを急ぎ、機能解析等の実験を進める。
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