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ALK1シグナルの臓器特異的血管形成における意義と難治性血管疾患の発症メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 22K06803
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分48010:解剖学関連
研究機関神戸大学 (2023)
国立研究開発法人国立循環器病研究センター (2022)

研究代表者

浦崎 明宏  神戸大学, 先端バイオ工学研究センター, 特命准教授 (40550083)

研究分担者 中川 修  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 非常勤研究員 (40283593)
渡邉 裕介  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 室長 (20562333)
垣花 優希  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, リサーチフェロー (40910534)
原田 恭弘  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, リサーチフェロー (70911402)
橋本 大輝  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, リサーチフェロー (40911342)
LAMRI LYNDA  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, リサーチフェロー (90883984)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードacvrl1 / ALK1シグナル / 消化管血管形成 / 遺伝性出血性末梢血管拡張症(HHT) / オスラー病 / 遺伝性出血性末梢血管拡張症 / 血管形成 / ゼブラフィッシュ / ACVRL1
研究開始時の研究の概要

血管の機能に関する研究は盛んに行われているが、新たに生じた循環系が既存血管とどのように繋がり、機能的な循環系を形成するのかについては明らかになっていない。本研究は、独自に樹立した血管可視化系統と透明なゼブラフィッシュの利点を主に用いて、様々な臓器特異的な血管形成におけるALK1受容体の役割、ALK1変異と後天的要因による血管病態発症機構の解明を目的とする。本研究は、血管形成を循環システム形成という視点から捉え直すのみならず、難治性血管疾患の予防・症状緩和・治療法開発など医学分野にも重要な波及効果が期待できる。

研究実績の概要

動脈・静脈・リンパ管は独自のネットワークを形成するが、近年、解剖学的特徴を裏付ける分子機構が明らかになってきた。内皮機能に関する研究は盛んに行われているが、新たに生じた循環系が既存血管とどのように繋がり、機能的な循環系を形成するのかについては不明である。本研究で、モデル脊椎動物ゼブラフィッシュにおいてトランスポゾンを用いた血管可視化系統を樹立し、これまで観察が困難だった消化管門脈循環系と脳循環系の形成過程の解析を行なった。本研究により、これら循環系の形成におけるALK1シグナルの重要性が明らかになった。また、難治性血管疾患である遺伝性出血性末梢血管拡張症(HHT、別名:オスラー病)は、動静脈奇形・末梢血管拡張・鼻出血等の血管病態を特徴とし、患者の約半数でALK1シグナルの主要構成因子であるALK1受容体の遺伝子変異が認められる。マウスとゼブラフィッシュなどの動物モデルにおいて、ALK1シグナル欠損が血管形成異常による胚性致死の原因になることを確認している。遺伝性出血性末梢血管拡張症の患者においては、多様なALK1ミスセンスバリアントが報告されており、ALK1ヘテロ接合ミスセンスバリアントと遺伝性出血性末梢血管拡張症の病態との関係に興味が持たれる。そこで、ヒト患者から見出された25個のALK1ミスセンスバリアントを対象にして、遺伝性出血性末梢血管拡張症の病態予測ための計算および実験解析を行なった。ALK1ミスセンスバリアント解析により、ALK1ミスセンスバリアントの分子機能に多様性が見られることが明らかになった。本研究は、血管形成を循環システム形成という視点から捉え直すのみならず、血管疾患の予防・症状緩和・治療法開発など医学分野にも波及効果が期待できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまで観察が困難だった消化管-門脈循環系と脳循環系の血管・血球を可視化できる系統を樹立し、消化管-門脈循環系と脳循環系における血管形成過程の解析を行うことができた。さらに、ALK1ヘテロ接合バリアントに関する研究も進めることができた。

今後の研究の推進方策

新たに生じた循環系と既存循環系の接続という観点からいうと、脳循環系よりも消化管循環系の方が不明なことが多い。特に、初期の消化管循環系がどのように形成されるのかはあまり解析されていないため、初期の消化管循環系がどのように形成されるか、新たに形成された消化管循環系が既存循環系とどのように接続するかについて重点をおく予定である。また、トランスポゾン技術を含めた新たな系統作製法を用いて研究を進めたいと考えている。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Computational and Experimental Analyses for Pathogenicity Prediction of ACVRL1 Missense Variants in Hereditary Hemorrhagic Telangiectasia2023

    • 著者名/発表者名
      Iwasa Toru、Urasaki Akihiro、Kakihana Yuki、Nagata-Akaho Nami、Harada Yukihiro、Takeda Soichi、Kawamura Teruhisa、Shiraishi Isao、Kurosaki Kenichi、Morisaki Hiroko、Yamada Osamu、Nakagawa Osamu
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Medicine

      巻: 12 号: 15 ページ: 5002-5002

    • DOI

      10.3390/jcm12155002

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Vascular connection between newly formed intestinal and pre-existing circulatory systems during embryonic development2022

    • 著者名/発表者名
      Akihiro URASAKI, Osamu NAKAGAWA
    • 学会等名
      第30回日本血管生物医学会学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Physiological importance of ALK1 signaling for organotypic vascular formation2022

    • 著者名/発表者名
      Akihiro URASAKI, Yuki KAKIHANA, Nami NAGATA-AKAHO, Yukihiro HARADA, Osamu NAKAGAWA
    • 学会等名
      第6回日本循環器学会基礎研究フォーラム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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