研究課題/領域番号 |
22K06825
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山口 聡一郎 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (50596864)
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研究分担者 |
岡松 優子 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (90527178)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | プロトンチャネル / 褐色脂肪 |
研究開始時の研究の概要 |
プロトンチャネルとはH+を透過するイオンチャネル(細胞膜上のイオンを通す膜タンパク質)です。また、褐色脂肪細胞は白色脂肪細胞とは異なり、熱を産生する脂肪細胞です。この褐色脂肪細胞にどうやらプロトンチャネルが発現する(タンパク質としてある)らしいことが分かってきました。そこで本研究では、プロトンチャネルの遺伝子欠損マウスを利用して褐色脂肪細胞にプロトンチャネルが発現する意味を明らかにします。
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研究実績の概要 |
本年度は主に、分化させた褐色脂肪細胞でのOtopetrin1(Otop1)の発現や細胞内pH測定において結果が得られた。まず、qPCRによって未分化の脂肪前駆細胞ではOtop1の発現はほとんどなく、分化するにつれて発現が増加することが確認できた。これは分化したあとの褐色脂肪細胞でOtop1が発現している可能性が高いことを示唆する。また、野生型マウスとOtop1欠損マウスから分化させた褐色脂肪細胞の細胞内pHを測定したところ、野生型のものよりもOtop1欠損の褐色脂肪細胞では細胞内pHが定常状態で高く、細胞外を酸性化させた時の細胞内の酸性化も遅いことが示された。この結果はOTOP1が分化させた褐色脂肪細胞において機能しており、かつ、定常状態の細胞内pHを酸性化させている可能性があることが示唆された。パッチクランプ法による解析や、分離させた褐色脂肪細胞での酸素消費量の測定の実験についても進行中である。 また、野生型マウスにおいて、Otop1が褐色脂肪に高発現しているが、鼠径部白色脂肪や精巣上体周囲白色脂肪においては発現が低いこともqPCRで明らかにした。 さらに強制発現系を用いて、OTOP1の修飾に関する研究も進めており、修飾に関与するアミノ酸残基を明らかにすることができ、また、それによる機能的影響も明らかにしつつある。また、OTOP1の阻害薬としては亜鉛イオンしか知られていないため、阻害薬のスクリーニングも行い、新たな阻害物質も明らかにすることができた。阻害薬の特性を明らかにして、論文としてまとめて発表する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
褐色脂肪細胞の分化や、分離褐色脂肪細胞の分離方法を確立するのに多少の時間がかかったが、それを確立でき、上記の成果を上げることができている。さらに強制発現系を用いた実験では大きな進捗があった。以上により、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、現在進行中のパッチクランプ法による解析や、分離させた褐色脂肪細胞での酸素消費量の測定の実験によってOTOP1の褐色脂肪細胞での関与の解析を進めていく。また、生体を用いた実験の準備も進めていく。
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