研究課題/領域番号 |
22K06852
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
喜多 知 福岡大学, 医学部, 講師 (50797107)
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研究分担者 |
岩本 隆宏 福岡大学, 医学部, 教授 (20300973)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 褐色脂肪細胞 / NCX / 熱産生 |
研究開始時の研究の概要 |
褐色脂肪組織は熱産生器官であり、β3 受容体を介したCa2+動員がミトコンドリアの UCP1 を活性化して熱産生を誘導する。しかし、このCa2+シグナル機序の全容は明確になっていない。本研究では、褐色脂肪細胞の「細胞膜-ミトコンドリアCa2+輸送連関」の作業仮説を構築して、3 種のNCX1/MCU/NCLX 欠損マウスを駆使し、褐色脂肪細胞熱産生に関わるCa2+シグナル機序の全容解明を目指す。
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研究実績の概要 |
肥満は生活習慣病の発症に大きく影響することが知られており、早急な肥満対策が社会的に求められている。寒冷環境下では交感神経活動が高まり、褐色脂肪細胞のβ3受容体が活性化され、ミトコンドリアのUCP1発現が上昇することで、体温が下がりすぎないように熱産生が起こる。このUCP1の発現上昇には、細胞膜に局在する非選択的陽イオン透過性チャネルであるTRPV2を介するCa2+動員が関与することが報告されている。また、細胞膜にはNa+/Ca2+交換輸送体(NCX)が存在している。NCXは通常、Na+濃度依存性に細胞内Ca2+を細胞外へ汲み出す役割を担っているが、細胞内Na+が蓄積する特殊な状況下では、細胞外Ca2+を逆に流入させることが知られている。一方、UCP1を発現するミトコンドリアはATP産生器官であり、アポトーシス誘導や活性酸素種の産生、またCa2+貯蔵などの多様な機能を担っている。ミトコンドリア内Ca2+濃度は細胞質Ca2+動態と密接に関与しており、細胞質からミトコンドリアへCa2+を流入するミトコンドリアCa2+単輸送体(MCU)と、ミトコンドリアからCa2+を排出するNa+/Ca2+交換輸送体(NCLX)によって制御されている。しかし、褐色脂肪細胞熱産生に関わるCa2+シグナル機序について、上流の「受容体-チャネル機能連関」の研究は進んでいるが、その下流の「細胞膜-ミトコンドリアCa2+輸送連関」の研究は立ち遅れており、未解明の領域となっている。そこで本研究では、ミトコンドリアMCU/NCLX遺伝子欠損マウスを駆使したin vivo/in vitro実験により、褐色脂肪細胞熱産生に関わるCa2+シグナル機序の全容解明を目指す。 現在、全身性のMCU欠損マウスおよびNCLX欠損マウスにおける低温曝露時の体温維持機能を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前述の通り、褐色脂肪細胞熱産生における細胞膜-ミトコンドリアCa2+輸送連関の解明を目的とし、当研究室にて飼養されている全身性MCUホモ欠損マウスおよび全身性NCLXホモ欠損マウスにおける低温曝露時の体温維持機能を現在検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は上記のマウスの褐色脂肪細胞における熱産生関連遺伝子の発現解析を実施する。同時に、初代培養褐色脂肪細胞を調製し、ミトコンドリア―細胞質におけるCa2+濃度変化を解析する予定である。
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