• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

臓器再生を担う力学制御YAPエンハンセオソームの分子実体の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K06899
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分48040:医化学関連
研究機関山口大学

研究代表者

浅岡 洋一  山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (10436644)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードYAP / 臓器再生 / 組織力学計測 / エピジェネティクス / ゼブラフィッシュ / 力学計測
研究開始時の研究の概要

臓器サイズの精緻な制御は、生物の発生と恒常性維持に必要不可欠であり、サイズ制御の破綻はがんなどの疾患の発症に直結する。しかしながら、臓器の力学恒常性の基本原理「臓器内の細胞が臓器サイズなどの力学特性の変化にどのように応答し、先ず分化細胞の脱分化が起こり、続いての増殖分化と自己組織化により再生が起こるか。そして臓器サイズが元に戻ると、どのようにしてそれらが停止するのか」が未だに解明されていない。そこで本研究では、臓器の再生時の力学特性の変化に応答し、脱分化の遺伝子ネットワークを統御する「力学制御エンハンセオソーム(エンハンサー複合体)」を想定し、その分子実体を明らかにすることを目的とする。

研究実績の概要

臓器サイズの制御は生物の発生と恒常性維持に必要不可欠であり、サイズ制御の破綻はがんなどの疾患の発症に直結する。しかしながら、臓器の力学恒常性の基本原理は未だに解明されていない。私たちは、体と臓器の扁平化を起こすhirameメダカ変異体の単離・解析から、その原因遺伝子YAPが、組織の3D化と各々の組織の配置を統御して重力に抗した3D臓器を構築する新しい機構を見出した[Porazinski, Asaoka (共筆頭著者), Nature(2015)]。しかし、YAPがどのように外部の力学特性の変化に応答し、エンハンサーへの結合を介して標的遺伝子の発現を制御し、組織全体の力学特性へとフィードバックしているのか詳細は不明のままである。そこで本研究では、臓器の再生時の力学特性の変化に応答し、脱分化の遺伝子ネットワークを統御するYAP力学制御エンハンセオソームの実体を明らかにすることを目的とする。
臓器再生時のYAP-メカノホメオスターシスの役割を明らかにするために、本年度も引き続き臓器再生時の力学特性の変化を精査した。具体的には磁性ビーズをゼブラフィッシュ幼魚の尾ヒレに微量注入し、磁場印加時の磁性ビーズの挙動から組織力学特性を計測した。また、ジーンガンを用いて磁性ビーズをゼブラフィッシュ成魚の尾ヒレへ安定的に導入できる系も確立した。さらにより定量的かつ高精度の計測のために、今年度より磁場発生装置の大型化にも着手した。また、非侵襲にリアルタイムで組織内部における力学特性の定量的測定ができるブリルアン散乱イメージングも並行して試みた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画に従い臓器再生時のYAP-メカノホメオスターシスの役割を明らかにするために、ゼブラフィッシュ尾ヒレ再生系における力学計測系が既に確立しており、今年度からはより高精度の定量的解析のために磁場発生装置の大型化にも着手できた。従って概ね順調に本課題は進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

今後はECMの活性を詳細に可視化できるトランスジェニックフィッシュを樹立し、尾ひれ再生時のYAP活性とECM力学特性の相関を時空間的に解析する予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2022 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [国際共同研究] バース大学(英国)

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [国際共同研究] Bath大学(英国)

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Functional analysis of RRAS2 pathogenic variants with a Noonan-like phenotype2024

    • 著者名/発表者名
      Iida T, Igarashi A, Fukunaga K, Aoki T, Hidai T, Yanagi K, Yamamori M, Satou K, Go H, Kosho T, Maki R, Suzuki T, Nitta Y, Sugie A, Asaoka Y, Furutani-Seiki M, Kimura T, Matsubara Y, Kaname T.
    • 雑誌名

      Front Genet.

      巻: 15 ページ: 1383176-1383176

    • DOI

      10.3389/fgene.2024.1383176

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] AT-hook DNA-binding motif-containing protein one knockdown downregulates EWS-FLI1 transcriptional activity in Ewing’s sarcoma cells2022

    • 著者名/発表者名
      Takao Kitagawa, Daiki Kobayashi, Byron Baron, Hajime Okita, Tatsuo Miyamoto, Rie Takai, Durga Paudel, Tohru Ohta, Yoichi Asaoka, Masayuki Tokunaga, Koji Nakagawa, Makoto Furutani-Seiki, Norie Araki, Yasuhiro Kuramitsu, Masanobu Kobayashi
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 17 号: 10 ページ: 0269077-0269077

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0269077

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi