研究課題/領域番号 |
22K06945
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
仁木 利郎 自治医科大学, 医学部, 教授 (90198424)
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研究分担者 |
天野 雄介 自治医科大学, 医学部, 准教授 (70571587)
松原 大祐 筑波大学, 医学医療系, 教授 (80415554)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 肺腺癌 / スフェロイド / 転移 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,まず,1) メタボローム解析, 2) トランスクリプトーム解析により,低接着状態にある癌細胞の特性を明らかにし,標的となる代謝経路,シグナル伝達分子を選出する.次いで,A)in vitroでの阻害実験, ノックダウン実験による検証, B)肺癌組織での発現解析による検証を行い,最終的には,in vivoの転移モデルでの阻害実験, ノックダウン実験により,“潜伏状態”にある転移初期の癌細胞に対する治療標的分子を同定したいと考えている.
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研究実績の概要 |
肺癌の術後再発率は70-80%と高く,その多くは遠隔転移による.転移が臨床的に顕在化するまでの期間,癌細胞は増殖を休止した“休眠状態”(dormancy)あるいは“潜伏状態”(latency)にあり,その根絶を困難にしている.腫瘍本体から遊離した低接着性の癌細胞は,転移に至る過程で,接着状態とは異なる代謝経路やシグナル伝達経路を活性化することにより,低接着環境下のストレスに適応していると考えられる.本研究では、その分子機構を低接着培養を用いた系にて解析したいと考えている.
まず肺腺癌の主たるドライバー変異から構成される肺腺癌細胞6株 (A549, H441, H2009, HCC4006, LC-2/ad, H2228)を低接着培養系で培養した.(A)通常の接着培養、(B)低接着の初期(低接着培養開始後1日),(C)安定期(低接着培養開始後7日)の時点でサンプルを調整し、メタボローム解析、遺伝子発現解析を行った.現在、そのデータを解析中である.
次に、RNAi, 薬理学的阻害剤による解析と検証を行うため、代謝阻害,シグナル伝達の阻害,あるいはRNAi (shRNA, siRNA)による遺伝子発現の抑制を行い,細胞の生存・増殖に与える効果を検証する実験系を立ち上げた.いままでの検討結果にて、概して低接着培養下では薬剤感受性が低下する傾向を認めている.なかでも低接着条件でも細胞増殖抑制を示す薬剤をいくつか同定している.今後、メタボローム解析、遺伝子発現解析のデータとあわせて候補分子の絞り込みを行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
メタボローム解析、遺伝子発現解析のデータ取得は予定どおり終了している。RNAi, 薬理学的阻害剤による解析もすでに開始しており、順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
メタボローム解析、遺伝子発現解析のデータをもとに、どのような遺伝子群、パスウェイが低接着培養での生存、増殖に関わっているのか、検討を進める予定である。その結果をみつつ、RNAi, 薬理学的阻害剤による解析もあわせて継続する予定である。
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