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CD24を起点としたDLBCL腫瘍免疫微小環境改変機構の解明と治療開発基盤の構築

研究課題

研究課題/領域番号 22K06966
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49020:人体病理学関連
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

東 守洋  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00323395)

研究分担者 田丸 淳一  埼玉医科大学, 医学部, 客員教授 (30188429)
百瀬 修二  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (70360344)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード悪性リンパ腫 / DLBCL / CD24 / B細胞リンパ腫 / 免疫微小環境 / 腫瘍微小環境 / 治療ターゲット
研究開始時の研究の概要

がん免疫療法は、免疫系細胞による腫瘍細胞の排除機構を利用した治療法であるが、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)においては、免疫チェックポイント(IC)阻害剤の効果は限定的である。我々はCD24発現DLBCLが予後不良であり、また“immune-cold” な腫瘍であることを見出した。
本研究においてDLBCLにおけるCD24発現リンパ腫細胞はcancer-immune cycleを停止することにより腫瘍進展に関わっているかをin vitro, in vivo modelを用い、CD24陽性DLBCLの臨床病理学的特徴、腫瘍微小環境構成細胞を解析する。

研究実績の概要

がん免疫療法は、免疫系細胞による腫瘍細胞の排除機構を利用した治療法であるが、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)においては、免疫チェックポイント(IC)阻害剤の効果は限定的である。我々はCD24発現DLBCLが予後不良であり、また“immune-cold” な腫瘍であることを見出した。
本研究においてDLBCLにおけるCD24発現リンパ腫細胞はcancer-immune cycleを停止することにより腫瘍進展に関わっているかをin vitro, in vivo modelを用い、CD24陽性DLBCLの臨床病理学的特徴、腫瘍微小環境構成細胞を解析する。とくにCD24陽性DLBCLがいかなる遺伝子異常を有するかについて、その特徴を検討する。
がん免疫療法は、免疫系細胞による腫瘍細胞の排除機構を利用した治療法である。しかしながら、悪性リンパ腫のうちもっとも多い亜型であるびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)においては、免疫チェックポイント(IC)阻害剤の効果は限定的である。我々は43種のICの発現と予後との関係について検索したところ、CD24を発現したDLBCLが予後不良となることを明らかにした。さらにCD24陽性DLBCLの腫瘍微小環境には、マクロファージや各種T細胞サブセットが減少していることを見出した。このことは、CD24 陽性DLBCLは“immune-cold” な腫瘍であると考えられた。
本研究においてDLBCLにおけるCD24発現リンパ腫細胞はcancer-immune cycleを停止することにより腫瘍進展に関わっているかを目的とし、さらにDLBCLの治療ターゲットとなりうるかについて検討する。
現在、症例の遺伝子解析を進めている。また、腫瘍進展のin silico simulation modelを構築している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

DLBCLの遺伝子変異解析を含めた症例解析は順調で、計画を上回るペースで検索がすすんでる。細胞株を用いたin vitroの解析はやや滞っているが、腫瘍進展simulation modelを作成しin silicoの検索を行っている。

今後の研究の推進方策

1) CD24陽性DLBCLはいかなる性質を有するか。- CD24陽性DLBCLの特徴について、遺伝子解析を進める。
2) CD24はDLBCLにおいてもdon’t eat me signalとして働くか。- CD24発現の有無によりマクロファージによる貪食に差があるかどうか検証する。CD24発現B細胞リンパ腫細胞株を用いて、CD24ブロッキング抗体の有無、CD47ブロッキング抗体の有無でマクロファージによる貪食に差があるかどうか検討する。マクロファージとしては細胞株(U937, THP-1をPMA刺激でマクロファージに分化させる)および初代培養ヒトマクロファージを使用する。
3) CD24ブロックはあらたな治療薬になりえるか。- simulation modelを構築することにより、in vitroで見られた現象を再現できるin silico modelを構築する。このmodelにより治療ターゲットの検索においてより効果的なターゲット検索に役立てる。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Anti-neutrophil cytoplasmic antibody-negative granulomatosis with polyangiitis manifesting through pulmonary nodules and a genital lesion2023

    • 著者名/発表者名
      Mikami-Saitoh Yuriko、Kyoyama Hiroyuki、Hirata Yusuke、Kikuchi Satoshi、Sakai Kosuke、Mikami Shintaro、Moriyama Gaku、Koyama Nobuyuki、Higashi Morihiro、Ishizu Akihiro、Uematsu Kazutsugu
    • 雑誌名

      Respiratory Medicine Case Reports

      巻: 46 ページ: 101951-101951

    • DOI

      10.1016/j.rmcr.2023.101951

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] HL-252 MCVAC Conditioning Regimen Followed by Autologous Hematopoietic Stem Cell Transplantation in Patients With Relapsed and Refractory Hodgkin Lymphoma: A Single-Institution Retrospective Study2023

    • 著者名/発表者名
      Naganuma Ken、Takahashi Yasuyuki、Anan Tomoe、Kubota Yasushi、Momose Shuji、Higashi Morihiro、Tamaru Jun-ichi、Kizaki Masahiro、Tabayashi Takayuki
    • 雑誌名

      Clinical Lymphoma Myeloma and Leukemia

      巻: 23 ページ: S409-S409

    • DOI

      10.1016/s2152-2650(23)01269-7

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] DLBCLにおけるCD24発現の意義 治療標的としての微小環境2023

    • 著者名/発表者名
      東 守洋
    • 雑誌名

      血液内科

      巻: 86 ページ: 142-146

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] <scp>CD24</scp> is a surrogate for ‘immune‐cold’ phenotype in aggressive large B‐cell lymphoma2022

    • 著者名/発表者名
      Higashi Morihiro、Momose Shuji、Takayanagi Natsuko、Tanaka Yuka、Anan Tomoe、Yamashita Takahisa、Kikuchi Jun、Tokuhira Michihide、Kizaki Masahiro、Tamaru Jun‐ichi
    • 雑誌名

      The Journal of Pathology: Clinical Research

      巻: March 2022 号: 4 ページ: 340-354

    • DOI

      10.1002/cjp2.266

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Blocking cholesterol efflux mechanism is a potential target for antilymphoma therapy2022

    • 著者名/発表者名
      Yano Hiromu、Fujiwara Yukio、Horlad Hasita、Pan Chang、Kai Keitaro、Niino Daisuke、Ohsawa Kumiko、Higashi Morihiro、Nosaka Kisato、Okuno Yutaka、Tamaru Jun‐ichi、Mukasa Akitake、Matsuoka Masao、Komohara Yoshihiro
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 113 号: 6 ページ: 2129-2143

    • DOI

      10.1111/cas.15349

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] MTX休薬後自然消退したEBV陽性粘膜皮膚潰瘍の5年後に、中枢のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫を発症した一例2023

    • 著者名/発表者名
      沢田 圭佑, 百瀬 修二, 山本 渉, 今田 浩生, 山下 高久, 高橋 匠, 多林 孝之, 金子 貴広, 東 守洋, 田丸 淳一
    • 学会等名
      第112回日本病理学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] びまん性大細胞型B細胞リンパ腫における18q21領域の異常とTCF4発現の意義2023

    • 著者名/発表者名
      今田 浩生, 百瀬 修二, 高柳 奈津子, 沢田 圭佑, 山下 高久, 多林 孝之, 木崎 昌弘, 東 守洋, 田丸 淳一
    • 学会等名
      第63回日本リンパ網内系学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] びまん性大細胞型B細胞リンパ腫における高内皮細静脈の臨床病理学的意義2023

    • 著者名/発表者名
      清水 朋実(埼玉医科大学総合医療センター 病理部), 石川 雅浩, 山本 渉, 菊地 淳, 高柳 奈津子, 阿南 朋恵, 山下 高久, 木崎 昌弘, 小林 直樹, 田丸 淳一, 百瀬 修二, 東 守洋
    • 学会等名
      第63回日本リンパ網内系学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] CD24はアグレッシブB細胞リンパ腫において"immune-cold"な腫瘍微小環境のsurrogate markerである2022

    • 著者名/発表者名
      東 守洋, 百瀬 修二, 高柳 奈津子, 田中 佑加, 阿南 朋恵, 山下 高久, 菊地 淳, 得平 道英, 木崎 昌弘, 田丸 淳一
    • 学会等名
      第62回日本リンパ網内系学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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