研究課題/領域番号 |
22K06971
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
|
研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 啓 愛知医科大学, 医学部, 講師 (40732699)
|
研究分担者 |
鈴木 康裕 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 医師 (90898016)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 古典的ホジキンリンパ腫 / PD-L1 / pSTAT6 / STAT6 / ホジキンリンパ腫 / リンパ球豊富型 / リンパ球減少型 / 発生機構 / 免疫逃避機構 |
研究開始時の研究の概要 |
古典的ホジキンリンパ腫(CHL)は病理組織学的に結節硬化型(NS)、混合細胞型(MC)、リンパ球豊富型(LR)、リンパ球減少型(LD)の4型に分けられている。これらのうちNSとMCの2型に関しては免疫逃避機構が腫瘍発生に強く関わっていることが明らかにされてきた。それに比べ、LRおよびLDの2型に関しては、稀な組織型であることもあり、発生機構が未だ十分に明らかにされていない。 本研究ではLRおよびLD 症例において免疫染色、FISH検索、target sequencingを行うことで、LRおよびLDの発生機構発生機構を明らかにし、その病因・病態を解明したいと考えている。
|
研究実績の概要 |
古典的ホジキンリンパ腫(CHL)は病理組織学的に結節硬化型(NS)、混合細胞型(MC)、リンパ球豊富型(LR)、リンパ球減少型(LD)の4型に分けられている。前二者ではPD1/PD-L1経路を中心とした免疫逃避機構は腫瘍発生に深く関わっているのに対し、LRおよぶLDでは免疫逃避機構以外のメカニズムが腫瘍発生に関わっていると推測され、その発生機構を解明することを本研究の目的としている。 これまでにコントロール群であるNSおよびMC症例を35例収集し、免疫染色やTGFβのRNA scopeを適宜施行した。PD-L1、pSTAT6、STAT6が高率(順に85、70、70%)に腫瘍細胞に陽性であることを確認し、PD-1/PD-L1経路およびJAK/STAT経路がNSおよびMCにおいて腫瘍発生に重要な因子あることを免疫染色で確認することができた。この結果をもとにした派生研究として、組織診断時にCHLとの鑑別が問題となるHodgkin/Reed-Sternberg (HRS)類似の細胞(HRS様細胞)が出現するPeriopheral T-cell lymphoma (PTCL)とCHLの鑑別におけるこれらの免疫染色の有効性について検討した。CHLに比べPTCLに出現するHRS様細胞ではPD-L1、pSTAT6、STAT6の陽性率が有意に低く(いずれも9.6%)、両者の鑑別にこれらの免疫染色が有効であることを明らかにした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
リンパ球豊富型(LR)、リンパ球減少型(LD)のCHL症例は稀であり、症例収集が当初の予定より遅れているため。
|
今後の研究の推進方策 |
リンパ球豊富型(LR)、リンパ球減少型(LD)のCHL症例の収集を完了し、免疫染色、RNA scope、遺伝子解析を順次進めていく。 またCHL症例を収集している過程で、Follicular lymphomaがtransformして発生するCHLが大変稀ながら存在することが判明した。Follicular lymphomaから発生したと考えられるCHL症例を集積し、その臨床病理学的特徴を明らかにしたいと考えている。
|