研究課題/領域番号 |
22K07021
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
宮崎 大吾 信州大学, 医学部附属病院, 講師(特定雇用) (80596370)
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研究分担者 |
中村 昭則 信州大学, 医学部, 特任教授 (10303471)
吉沢 隆浩 信州大学, 学術研究院総合人間科学系, 助教 (40713392)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | BMD / モデルマウス / ゲノム編集 / 筋ジストロフィー / ゲノム編集モデルマウス / イン・フレーム型変異 / 重症化機序 |
研究開始時の研究の概要 |
ジストロフィン遺伝子のイン・フレーム型変異によって発症するベッカー型筋ジストロフィー(BMD)は「軽症」のイメージが先行し積極的には研究が進んで来なかった。最近になりBMD自然歴研究からBMDはエクソン欠失の違いによって無症候に近い軽症型からデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)に近い重症型まで幅広い重症度を持つことが判明したが、その機序については十分な解明がされていない。我々はCRISPR/Cas9によるゲノム編集を用いて軽症型と重症型のイン・フレーム型エクソン欠失を持つモデルマウスを作製した。これらを用いて筋障害の重症化の機序を解明し、筋ジストロフィー治療開発へつなげることを目標とする。
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研究実績の概要 |
本研究はBMD患者でエクソン欠失毎に病状の進行や重症度が異なることに注目し、それぞれのエクソン欠失をもつモデルマウスの作成と比較検討を行うことでBMDの重症化機序を解明することを目的とする研究である。 C57BL/6J野生型マウスに重症度の異なる複数のエクソン欠失をCRISPR/Cas9ゲノム編集を用いて導入したBMDモデルマウスを作成し、当初計画したすべての系列が作成完了した。作成した複数のBMDモデルマウス系列を用いて、エクソン欠失毎の表現型や病理学的な変化に関して確認を行った。 エクソン欠失の違いにより、BMDモデルマウスの筋力低下の出現時期やその程度、病理学的な差異が認められることを確認できた。心筋障害や呼吸障害も含めた多角的な解析は今後に必要であるが、本モデルマウスはBMDの病態と重症化機序を解明する上で有用である可能性を考えている。 これらの結果に関して第63回日本神経学会学術大会と第8回日本筋学会学術集会にて報告を行った。今後、英語論文化に向けてデータを解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
BMDモデルマウスの複数系列の作成が順調に進み、検体の解析が進んでいる。筋力を含む表現型の解析はほぼ完了し、病理学的な解析も進んでいる。ジストロフィンタンパク解析も進んでおり概ね予測された結果を得ている。今後は他の関連タンパクの解析を含む生化学的なデータ解析を進めてゆく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
解析に必要な筋検体はほぼ確保できた状況で、筋病理学的な解析も進んでいる。今後はタンパク解析を含む生化学的な解析、心筋などの骨格筋以外の解析も並行して進めてゆく予定である。
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