研究課題/領域番号 |
22K07022
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐賀 公太郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授(常勤) (00563389)
|
研究分担者 |
玉井 克人 大阪大学, 大学院医学系研究科, 寄附講座教授 (20236730)
新保 敬史 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任准教授(常勤) (70780609)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ノックアウトライブラリー / HMGB1 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに申請者らは、損傷組織から放出された HMGB1 が骨髄中の間葉系幹細胞 (MSC) を活性化することで骨髄 MSC の血中動員や損傷部集積を促進し、損傷組織再生を強力に誘導することを明らかにしてきた。しかし、HMGB1 による骨髄 MSC 活性化に関わる受容体やシグナル経路は未だ明らかとなっていない。本研究では、HMGB1 が骨髄 MSC を活性化するための新規受容体を同定し、その活性化機構を明らかにすることを目的とする。
|
研究実績の概要 |
本研究では、内因性危険シグナルであるHMGB1が損傷組織再生を誘導するために骨髄間葉系幹細胞を活性化する分子メカニズムを明らかにすることを目的としている。その目的を達成するために、HMGB1受容体欠損の骨髄間葉系幹細胞のみが生存可能なシステムを構築し、遺伝子網羅的なノックアウトライブラリーを用いることで、HMGB1が骨髄間葉系幹細胞を活性化するための新規受容体を同定し、その活性化シグナル伝達経路を明らかにすることを目指す。本研究では骨髄間葉系幹細胞のノックアウトライブラリーを作製する予定であり、そのためには骨髄間葉系幹細胞にCas9を強制発現させる必要がある。Cas9強制発現骨髄間葉系幹細胞を作製するために、ネオマイシン耐性遺伝子が共発現する Cas9発現ベクターを作製した。マウス骨髄間葉系幹細胞に Cas9発現ベクターを導入し、G418添加で選別することで Cas9強制発現骨髄間葉系幹細胞の作製に成功した。また、遺伝子網羅的なガイドRNA発現レンチウイルスベクターライブラリーを作製するために、そのガイドRNA発現レンチウイルスベクタープラスミドのライブラリースケールを維持したままで増幅する必要がある。大腸菌に電気穿孔法でプラスミドを導入し、寒天培地でコロニーを形成させ、すべてのコロニーからプラスミドを精製することで、ライブラリースケールを維持したガイドRNA発現レンチウイルスベクターのプラスミドライブラリーの増幅に成功した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
遺伝子ノックアウトライブラリー作製のためのCas9強制発現骨髄間葉系幹細胞の作製に成功し、かつガイドRNA発現レンチウイルスベクターのプラスミドライブラリーの増幅に成功しているので、概ね順調に進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
今後はガイドRNA発現レンチウイルスベクターのプラスミドライブラリーをレンチウイルス産生用の293FT細胞に導入することで、ガイドRNA発現レンチウイルスベクターライブラリーを作製する。そして、ガイドRNA発現レンチウイルスベクターライブラリーをCas9強制発現骨髄間葉系幹細胞に感染させることで、骨髄間葉系幹細胞のノックアウトライブラリーを作製する。骨髄間葉系幹細胞ノックアウトライブラリーにHMGB1(Abox)‐ジフテリアトキシン融合タンパク質を添加し、生存細胞における欠損遺伝子を検出することで、骨髄間葉系幹細胞のHMGB1 刺激に重要な遺伝子を明らかにする。
|