研究課題/領域番号 |
22K07059
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
今村 大輔 法政大学, 生命科学部, 准教授 (70454650)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | コレラ / Vibrio cholerae / パンデミック / ゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
コレラは元々、ベンガル地方の風土病であり、歴史上、この地域は常にコレラの中心地となっている。そこで本研究では、ベンガル地方のインド・コルカタ市でコレラ患者から分離されたコレラ菌の完全ゲノム解析を行うことにより、従来のゲノム解析では得られない①コレラ流行株の変遷や進化とパンデミックの伝播様式、②コレラ流行株に特異的なゲノム上の大きな領域の増加メカニズムなど、コレラパンデミックに関する新たな理解を得ることを目的とする。
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研究実績の概要 |
本課題では、コレラ流行株の完全ゲノム配列を解析することにより、染色体の構造変化、リピート配列の数や並びなど、ドラフトゲノム解析では得られない、コレラ流行株の変化に関する新たな知見を得ることを目的としている。コレラ菌においては、コレラ毒素をコードする遺伝子がある外来遺伝領域が繰り返して配置されていることが多く、この配置が病原性や毒素遺伝子の伝播にも関与しているため、完全ゲノム配列によってゲノム上の繰り返し配列の数や配置までを明らかにすることは、現在、パンデミックを起こしている流行株の変化を理解する上で重要である。 今年度は、コレラパンデミックの中心地であるインド・西ベンガル州のコルカタ市を訪問し、現地の研究者らとコレラ患者から分離された流行株の入手などの計画について打ち合わせを行なった。また、既に保有している過去の流行株については、完全ゲノム配列を解析し、特徴の抽出と比較を行なった。 新たな流行株の取得については、COVID19の影響で分離や入手が困難となっていたが、来年度の初旬には入手できる予定となった。これらの株が得られ次第、完全ゲノム配列を解析する。これにより、現在継続している第7次コレラパンデミックの中で、近年の流行株のゲノムにはどのような変化が起こっているのかを明らかにすることができる。今後、すでに保有している株の解析結果と比較することにより、コレラ流行株のゲノムには、近年、どの様な変化が起こっているのか、また、それがパンデミックの発生や継続にどの様な影響を及ぼしているのかを明らかにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
すでに保有しているコレラ流行株の完全ゲノム解析は完了した。今後、さらなる特徴抽出や、新たな流行株との比較などを行う。近年の流行株に関しても入手時期が決まったので、手に入り次第、完全ゲノム配列を解析する。
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今後の研究の推進方策 |
インド・コルカタで、近年にコレラ患者から分離されたコレラ流行株の完全ゲノム解析を行い、それを以前の流行株と比較することで、近年、コレラ流行株のゲノムにはどの様な変化が起こっているのかを明らかにする。
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