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新興病原体エリザベスキンギア菌によるマクロファージ成熟抑制現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K07069
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分49050:細菌学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

後藤 和義  岡山大学, 保健学域, 准教授 (20626593)

研究分担者 横田 憲治  岡山大学, 保健学域, 教授 (00243460)
中山 真彰  岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (10579105)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードエリザベスキンギア菌 / マクロファージ / 分化抑制 / 新興感染症 / M1マクロファージ / Elizabethkingia / SREBP-1 / エリザベスキンギア
研究開始時の研究の概要

エリザベスキンギア菌は2013年にヒトへの感染が報告された新興病原体である。海外でアウトブレイクが報告されており今後注意が必要な菌種である。申請者らは、エリザベスキンギア菌がマクロファージ細胞株のM1型への分化を抑制する現象を発見した。M1型マクロファージは炎症誘導、抗原提示に特化したいわば感染症対応型であるため本菌感染症では正常な免疫応答が起こらない可能性が高い。本研究課題では、本菌のマクロファージ分化抑制メカニズムを細菌側因子と宿主側因子の両側面から明らかにする。さらには、動物モデルにおいて宿主免疫応答の抑制を観察する。本研究はエリザベスキンギア菌感染の全容解明の一端を担うと考えられる。

研究実績の概要

前年度期末の時点では未完成であったレポーターアッセイ系の導入に関しては、研究分担者の中山がTHP-1細胞へのCD86プロモーター直下にSEAPレポーター遺伝子導入を完了した。このレポーター細胞を用いてLPS刺激による分化抑制の指標となるCD86の発現抑制をスクリーニングした。エリザベスキンギア菌のランダム遺伝子破壊のためのトランスポゾンライブラリは合計1,360株を得た。そのうち384株をTHP-1細胞に感染させ上記のレポーターアッセイを用いて スクリーニングを行ったところ当該年度中にはLPSによるレポーター蛋白の発現を抑制するトランスポゾンクローン株は得られなかった。
エリザベスキンギア菌をLPS刺激したTHP-1細胞に作用させた場合の発現変化をRNAseqにより解析しその結果を未感染のものと比較した。その結果、THP-1細胞のM1様マクロファージへの分化を抑制すると考えられる遺伝子発現パスウェイが見出された。現在該当パスウェイ上の各遺伝子の発言をqPCRで定量し、確認を行っている。
エリザベスキンギア菌のトランスポゾンライブラリ作成およびスクリーニングを完了し、RNAseq解析により新たな遺伝子発現パスウェイを発見した。また、レポーター遺伝子の導入を完了したが、分化抑制能を喪失したクローン株の特定には至らなかった。今後は引き続きqPCRによる遺伝子発現の定量および分化抑制能を持つクローンの特定を目指して研究を進めていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度では昨年度に困難であったエリザベスキンギア菌のトランスポゾンライブラリ作成およびレポーターアッセイスクリーニングを開始できた。また、RNAseq解析により新たな遺伝子発現パスウェイを発見した。分化抑制能を喪失したクローン株の特定には至っていないがおおよそ当初の予定通り研究が進捗したと考えられる。

今後の研究の推進方策

今後は引き続きRNAseqにより候補に挙がっている遺伝子群をそれぞれqPCRにより定量し遺伝子発現の変化を調べていく。また、えられたトランスポゾンクローンの残りの株をスクリーにぐし、菌側の因子の特定を続行していく。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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