研究課題/領域番号 |
22K07093
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
|
研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
田原 舞乃 国立感染症研究所, ウイルス第三部, 主任研究官 (10572109)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | コロナウイルス / SARS-CoV-2 / ベータコロナウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ベータコロナウイルスの増殖機構の一端を解明し、広くベータコロナウイルス全般に効果のある薬剤開発につなげられるような知見を得ることが目的である。特にベータコロナウイルスの細胞内複製における脂質の役割、Spikeタンパク質の変異に伴う性質変化について明らかにする。薬剤によるベータコロナウイルス増殖阻害機構の解析とベータコロナウイルスのSタンパク質の変異獲得実験を行う。
|
研究実績の概要 |
脂質代謝に影響を与える約20種類の薬剤や化合物の抗SARS-CoV-2活性を解析した。その結果、核内受容体PPARγを阻害する薬剤AがSARS-CoV-2に対して強い増殖阻害効果を発揮することがわかった。また、SARS-CoV-2と同じベータコロナウイルス(β-CoV)に属するヒトコロナウイルスHCoV-OC43に対しても増殖阻害効果を示した。次に薬剤A類縁化合物を約10種入手し、β-CoV増殖阻害効果を解析したところ、同様の効果を示すものは無かった。薬剤Aの作用は多岐にわたるため、その効果が脂質代謝への影響によるものであるかは現在のところ不明である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在までにおよそ30種類の薬剤と化合物を解析した結果、β-CoV増殖阻害を示す1種の薬剤を得ている。これまでに抗CoV薬は複数報告されているが、阻害機構が明らかになっていない薬剤も多い。本研究で既に得ている1種の薬剤についても、そのβ-CoV増殖阻害機構の解析は十分でない。
|
今後の研究の推進方策 |
SARS-CoV-2のSタンパク質を持つ狂犬病ウイルス、VSV、センダイウイルスを作成して実験を行う。作成したウイルスを用いてワクチン接種者血清、感染患者血清、単クローン抗体(単独およびカクテル)からのエスケープ解析を行い、どのようなアミノ酸変異がSタンパク質の性質の変化を引き起こすのか明らかにする。
|