研究課題/領域番号 |
22K07157
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
岡崎 章悟 日本大学, 歯学部, 助教 (20784044)
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研究分担者 |
莇生田 整治 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (80296706)
吉川 桃子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (50570967)
相馬 智也 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (10624637)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | HTR7 / TBK1 / 薬剤スクリーニング / 扁平上皮癌 / 分化誘導療法 / セロトニン |
研究開始時の研究の概要 |
分化異常は悪性腫瘍において広く認められる特徴の一つであり、そのメカニズムの解明は新規治療法の開発につながることが期待される。しかし、その詳細は多くの悪性腫瘍において不明である。申請者は、ある種のセロトニン受容体が頭頸部扁平上皮癌などの扁平上皮癌(SCC)において高発現し、また、予後不良と相関すること、さらには、分化を抑制することにより、悪性腫瘍の進展に寄与することを見出した。本研究では、SCCにおけるHTR7の機能に着目し、その発現・活性制御メカニズムと詳細な分化制御機構の解明を試みる。さらにはセロトニンシグナルによる分化制御機構を標的とし、SCCに対する分化誘導療法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
分化異常は悪性腫瘍において広く認められる特徴の一つであり、そのメカニズムの解明は新規治療法の開発につながることが期待される。しかし、その詳細は多くの悪性腫瘍において不明である。申請者は、セロトニン受容体HTR7が頭頸部扁平上皮癌などの扁平上皮癌において高発現し、また、予後不良と相関すること、さらには、分化を抑制することにより、悪性腫瘍の進展に寄与することをこれまでの研究において見出している。本研究では、HTR7の機能に着目し、その発現・活性制御メカニズムと詳細な分化制御機構の解明を試み、さらにはHTR7による分化制御機構を標的とし、SCCに対する分化誘導療法の開発を目指す。本年度は、HTR7が口腔扁平上皮癌において発現上昇するメカニズムの探索と、HTR7シグナルを標的とした薬剤探索のためのスクリーニング系の構築を試みた。NCBI GEOに登録されているデータセットの解析において、HTR7は扁平上皮癌のみならず、アトピー性皮膚炎や乾癬などの炎症性皮膚疾患においても発現上昇することを見出していたため、炎症応答関連シグナルを中心にHTR7発現を制御するシグナルの探索を試みた。その結果、免疫系シグナル制御分子の一つである、Tank Binding Kinase-1(TBK1)に対する阻害剤がHTR7の発現を抑制した。この結果より、HTR7はTBK1の活性化により発現上昇し、扁平上皮癌の未分化性の維持に働くと考えられる。また、HTR7シグナルを標的とした分化誘導剤の探索に向けて、96 wellプレートを用いた薬剤スクリーニング系の構築を試みた。低接着U底プレートを用いた培養系において、1 well分のサンプルからリアルタイムPCRによる分化マーカー発現の検出できたことから、次年度以降、本実験系を用いた薬剤スクリーニングが可能であると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
炎症関連シグナル分子であるTBK1に対する阻害剤がHTR7の発現を抑制することを明らかにした。さらには96wellプレートとqRT-PCRを用いることで、HTR7シグナルを標的とした分化誘導剤の効率的なスクリーニングが可能な実験系を構築した。薬剤スクリーニング系を構築することで、2023年度以降に実施予定の薬剤スクリーニングの準備を整えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
より詳細なHTR7発現制御シグナルの解析を行い、また、HTR7が扁平上皮癌の分化を制御する機構についても詳細に解析を行う。また、HTR7による扁平上皮癌分化制御機構やHTR7発現制御機構を標的とした分化誘導剤の探索を行うことを計画している。
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