研究課題/領域番号 |
22K07218
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
武井 寛幸 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (40261846)
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研究分担者 |
坂谷 貴司 日本医科大学, 医学部, 教授 (50431903)
瀧澤 俊広 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (90271220)
村上 隆介 日本医科大学, 医学部, 准教授 (30267215)
栗田 智子 日本医科大学, 医学部, 准教授 (70619204)
米戸 敏彦 日本医科大学, 医学部, 講師 (10837628)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 乳癌 / 術前内分泌療法 / レスポンスガイドセラピー / 細胞形態 / 術前化学療法 / 血管新生 / 腫瘍免疫 / 糖代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では術前内分泌療法(NET)のレスポンスガイドセラピー(RGT)の実地臨床への導入に向け、その可能性、妥当性を検討することを目的とする。 NET前後で既知の予後(予測)因子、血管新生、腫瘍免疫、糖代謝に関する因子を解析し、さらに、治療薬、治療期間を解析し、それぞれの因子の相互の関連性、臨床的効果および生存期間との関連性を、後ろ向きおよび前向き臨床研究にて検討する。 NETのRGTの臨床導入により、Estrogen receptor(ER)陽性乳癌患者(閉経前後を問わず)のQOLの向上、生存期間の延長につながると考えられる。
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研究実績の概要 |
前年度に引き続き、本研究の対象である術前内分泌療法(NET)の症例はデータベースとして蓄積され、総症例数は増加している。 レスポンスガイドセラピー(RGT)ではNETの治療効果を正確に判定することが重要であり、その判定に基づいて次の治療法を決定することで生存期間を延長させることが目的である。今までの研究結果から、エストロゲン受容体(ER)、黄体ホルモン受容体(PgR)、Ki67標識率、リンパ節転移、腫瘍径という従来から認知されている予後予測因子が、NETの症例においても予後予測因子であり、効果判定因子になり得ると考えられた。さらに、NETにより病理学的完全奏効が得られた4症例では、上記因子に加え、NETの治療期間が長いという因子が認められた。また、これら4症例ではRGTとして手術後の治療の最適化がなされていた。具体例では術後薬物療法はなしとすることが妥当と判断された。 今年度はNETによる乳癌細胞の形態学的変化を術前化学療法(MAC)と比較検討を行った。NETとNACはその細胞形態に及ぼす影響が異なった。NETにより細胞質面積、全細胞面積が縮小し、核面積は増大し、N/C比は増大した。NACにより細胞質面積、全細胞面積が増大し、核面積は変わらず、N/C比は縮小した。 従来、術前薬物療法の病理学的効果判定はNACによる細胞形態の変化が基準となってきた。一方、NETによる細胞形態の変化はNACと異なることが示された。故にNETの効果判定にはNACと異なる細胞形態の変化を考慮すべきと考えられた。次年度ではNETの細胞形態の変化をスコア化することの効果判定における妥当性を検討することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
NETによる細胞形態の変化の特徴を解析できたことは、NETの効果判定における重要な成果と考える。一方、分子生物学的解析として、血管新生、腫瘍免疫の領域においては新しい結果が得られておらず、進捗状況は遅れていると考える。ただし、当初の予定として今期間では細胞形態の解析に重点を置くということであったことから、想定通りとも言える。 腫瘍免疫および糖代謝に関連した画像診断の解析に関しても進捗状況は遅れていると考える。その理由として、前年と同様、実地臨床における人的、時間的、医療費的制約が存在するためであると考える。
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今後の研究の推進方策 |
NETの効果判定において、NET後手術症例において以下の点を解析する。①NETの細胞形態の変化をスコア化する。②他の因子をスコア化する。③それぞれのスコアおよび合算したスコアと無再発生存期間、全生存期間との関連性を解析する。 NETのRGTの確立に向けて、以下の点を解析する。①NET全症例(非手術例を含む)において生存期間(全生存期間、無再発生存期間)を解析する。②NET後手術症例において、前述したスコアと術後治療(薬物療法、放射線療法)との関連性を解析する。③NET後手術症例おいて、前述したスコアと術後治療因子を合わせて、多変量解析を行い、有意な因子を同定する。 上記解析は次年度に達成可能と考えている。 一方、血管新生、腫瘍免疫および糖代謝に関連した画像診断の解析に関しては、人的、時間的、医療費的制約が存在するため、進捗が遅れる可能性が高いが、本研究の最終年度であり、可能な限り施行し、本研究の目的の達成の一助となるようにしたいと考えている。
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