研究課題/領域番号 |
22K07226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
栗本 遼太 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (10753957)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | microRNA / RNA結合タンパク質 / RNA / がん / mRNA / 白血病 |
研究開始時の研究の概要 |
腫瘍を抑制する中心的なmicroRNAとしてlet-7が知られており、白血病における腫瘍マーカーや治療標的として注目されている。しかし、その制御機構は未だ不明な点が多く、詳細な制御機構の解明が必要である。申請者は、let-7の発現変化をもたらす遺伝子をスクリーニングし、新しい制御因子ZNFL7を同定した。このZNFL7が、RNA階層においてlet-7の成熟化を選択的に上昇させ、腫瘍の増殖能を抑制することを明らかとした。 本研究では、白血病におけるこのZNFL7のlet-7成熟化促進の機序、白血病の病態へ寄与する影響を明らかにする。さらに、ZNFL7を誘導あるいは抑制する因子の遺伝子・化合物スクリーニングを行い、創薬へ向けた基盤を構築する。
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研究実績の概要 |
ZNFL7の持つmicroRNA制御機構の解明と、このZNFL7を介した創薬基盤の確立を目指した研究を行った。 1). ZNFL7の機能解析:ヒト白血病細胞株においてeCLIP解析を行った。その結果、複数のmicroRNAとの結合が認められ、複数のlet-7ファミリーとの結合が認められた。 2). ZNFL7の腫瘍増殖、幹細胞性への影響の検証:ZNFL7の白血病への影響を評価し、ZNFL7が白血病発症に対して抑制的である可能性が示唆された。 3). RNA結合タンパク質 CLIP網羅解析:TruB1やZNFL7で用いた方法論を応用して、様々なRNA結合タンパク質を標的に網羅的なCLIP解析を行った。ZNF結合タンパク質100遺伝子、RNA修飾酵素108遺伝子について、ゲノム編集を行い、成功した遺伝子に対してその結合パートナーを決定するCLIPスクリーニング解析を実施した。その結果、腫瘍の浸潤に関わる上皮間葉転換(EMT)に関わるmRNAと結合していた。このtRBPUは、従来はtRNAのRNA修飾を担い、その立体構造の形成を担うことが知られているが、mRNAへのする遺伝子を同定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
計画の進捗に加えて、新規の候補遺伝子の同定に成功している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画の最終項目である他遺伝子の探索研究を遂行し、新たな研究への展開を行う。化合物スクリーニングによって制御化合物の同定を行う。
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