研究課題/領域番号 |
22K07237
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
|
研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
望月 一弘 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (30448633)
|
研究分担者 |
佐野 秀樹 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20448632)
小林 正悟 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30566849)
高橋 信久 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (30769485)
大原 喜裕 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (80722587)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 同種免疫反応 / 腫瘍微小環境 / がん免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は新規がん免疫療法の開発を目的とした先行研究にて、担癌マウスの腫瘍内に同種反応性に活性化した同種CD4陽性T細胞を投与することにより、腫瘍局所での強力な同種免疫反応を起点として、宿主の抗腫瘍免疫関が活性化し、腫瘍が完全退縮して宿主マウスが長期生存することを見出した。同知見を背景に本研究では、強い免疫抑制状態であるがん微小環境(Tumor microenvironment: TME)においても、同種免疫反応が抑制を受けずに、同免疫反応を起点として宿主の抗腫瘍免疫が誘導される機序を解明し、得られた知見を元に抗がん細胞免疫療法の新規開発につなげる。
|
研究実績の概要 |
同種免疫反応が腫瘍微小環境(Tumor microenvironment: TME)において抑制を受けない機序の解明を目的に、担癌宿主の同種抗原を発現する担癌宿主と同系統のマウスから培養誘導した樹状細胞を用いて同種CD4陽性T細胞をEx vivoにて活性化し、AAA-CD4+T細胞(Alloantigen activated CD4陽性T細胞)を作成した。同AAA-CD4+T細胞をB16を皮下接種して作成した担癌マウスの腫瘍内に直接投与し、投与4時間後の腫瘍内から分離した同種CD4+T細胞の網羅的mRNA発現を、同様にEx vivo活性化して投与しても抗腫瘍免疫が誘導されない同系CD4+T細胞のmRNA発現をコントロールとして解析した。その結果、腫瘍局所における同種免疫反応を起点として担癌宿主自身の抗腫瘍免疫誘導に関連すると考えられる複巣の分子群が同定された。本研究では個々の分子群のTMEでの作用を調べるため、当該分子やそれぞれのアゴニスト/アンタゴニストを用いてIn vitroにおける同種混合培養系(脾臓から分離した全単核球と同種CD4陽性T細胞を混合)において検討した結果、数種類のサイトカインが同種免疫反応を起点とした抗腫瘍免疫誘導に強く関連していることが明らかになった。次いで、それぞれのサイトカインによる抗腫瘍免疫誘導における至適濃度を検討し見出した。更に、特定のサイトカインのコンビネーションがより強力な抗腫瘍免疫誘導に重要であることを見出した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
前年度に取得済みの網羅的mRNA発現データを、新たなアルゴリズムを用いて再解析してから本研究を開始したためスタートが遅れ、その後は順調に進捗しているが、初期の遅れを取り戻すまでには至っていないため。
|
今後の研究の推進方策 |
In vitroにおける同種混合培養系にて同定した同種免疫反応を起点とした抗腫瘍免疫誘導に関連するサイトカイン群のIn vivoにおける有用性(抗腫瘍効果)を検証する。
|