研究課題/領域番号 |
22K07265
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
|
研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
山下 万貴子 公益財団法人がん研究会, 有明病院 先端医療開発科, 研究員 (00380668)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 腫瘍免疫 / 免疫モニタリング |
研究開始時の研究の概要 |
免疫療法とは、患者免疫の修飾・改変を介した抗腫瘍免疫応答の賦活化を戦略とするため、治療前の患者免疫状態が治療効果に大いに影響を及ぼしうると推測されるが、実地臨床においてはその免疫状態が考慮されることなく治療選択がなされている。また、現在は、新規治療薬の開発だけでなく、タイプのことなる薬剤同士の各種併用療法なども含め、様々な治療法開発が進められている中で、より有効で安全性の高い治療戦略を構築するためにも、患者自身の免疫状態を把握するシステムの構築は急務である。そこで本研究では、乳癌患者を対象とし、各種免疫細胞群の状態を網羅的に解析することによって乳癌患者における免疫状態の特徴を理解する。
|
研究実績の概要 |
免疫療法とは、患者免疫の修飾・改変を介した抗腫瘍免疫応答の賦活化を戦略とするため、治療前の患者免疫状態が治療効果に大いに影響を及ぼしうると推測されるが、実地臨床においてはその免疫状態が考慮されることなく治療選択がなされている。また、現在は、新規治療薬の開発だけでなく、タイプのことなる薬剤同士の各種併用療法なども含め、様々な治療法開発が進められている中で、より有効で安全性の高い治療戦略を構築するためにも、患者自身の免疫状態を把握するシステムの構築は急務である。そこで本研究では、当院において日本一の患者数を誇る乳癌患者を対象とし、各種免疫細胞群の状態を網羅的に解析することによって乳癌患者における免疫状態の特徴を理解する。また、標準治療(化学療法、ホルモン療法、放射線療法)前後における全身免疫の動態を比較し、癌治療が乳癌患者の免疫機能に与える影響を明らかにする。
2023年度は、2022年度にバリデーションを実施した41種類のマーカーを組み合わせたマスサイトメーターによる測定系を用いて、治療前後の検体セットが揃った検体の測定および解析を開始した。PBMC中のリンパ球全体を網羅するためには、これまでのフローサイトメーター解析では、17色の抗体セットが2セット以上必要であったが、本研究で使用しているマスサイトメーターでは、同時に40種類以上の抗体で染色することが出来るため、少量のサンプルに対して1回の染色で同等もしくはそれ以上の情報を得ることが出来た。また、マスサイトメーターの特性上、低発現のタンパク質については、フローサイトメーターよりも安定に感度よく検出出来ており、特に探索的研究にはマスサイトメーターが有用であることも実証できた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
最も検体の収集が進んでいる転移再発乳がん患者のうち、まずは全ポイントの検体が揃った20例について、昨年度バリデーションを行った抗体セットを用いたマスサイトメーター解析を実施した。現在、解析ソフトウェア FlowJoやCytobankを用いて、データの解析中である。
|
今後の研究の推進方策 |
当院乳腺センターの医師の協力の下、引き続き各種乳がん患者検体の集積を進めると同時に、集まった検体の測定・解析を実施していく。転移再発乳がんだけでなく、他のコホート、とくに初発乳癌患者検体について優先的に解析を進めていく予定である。
|