研究課題/領域番号 |
22K07273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松谷 智郎 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50375747)
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研究分担者 |
岩立 康男 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70272309)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | グリオーマ / 血清マーカー / 自己抗体 / 腫瘍特異的自己抗体 / 腫瘍マーカー / AlphaLISA |
研究開始時の研究の概要 |
グリオーマは代表的な脳腫瘍で、その分子生物学的特徴により細かく分類され、その種類により治療法や予後も大きく異なります。グリオーマをより早く簡単に診断できる方法を開発することでより良い治療ができるのではないだろうか、と考え「自己抗体」に着目しました。「自己抗体」は体内の病気が作り出す特徴的なたんぱく質に対して体の免疫が反応、これを認識・排除するために作られるもので、グリオーマの患者にも自己抗体が出現していると考えられます。グリオーマは稀な腫瘍なので、多くの施設が協力して300例の患者血清を収集し、LOCI法という感度の高い検査手法を用いて早期診断を可能とする自己抗体マーカーの確立を目指します。
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研究実績の概要 |
疾患特異的自己抗体によるグリオーマ血清マーカーの確立に向けて、本年度はまず血清収集を積極的に行った。令和5年3月末時点で、正常患者血清153名、脳梗塞慢性期患者54名、グリオーマなど患者血清60名の血清を新たに収集した。既存の研究において収集した血清を合わせると、現在751名の血清を収集しており、当初の目標である800例にほぼ達している。また、血清マーカーの標的となるグリオーマ患者の血清も256例の収集をすでに終えることができた。 同時に、すでに収集済みであった患者血清を用い、候補となる新たな腫瘍特異的自己抗体をSEREX法により探索している。結果、新たに11種の新規候補抗体となる標的タンパクを同定、精製することが出来た。予備スクリーニングにおいて精製済み候補タンパクの一つに対する自己抗体が、Oligodendrolgoioma,, IDH-mutant and 1p/19q-codeletedにおいては、他のgliomaに比べて有意に上昇していることが確認できている。本腫瘍は抗がん剤感受性が高く、他腫瘍に比して長期生存が期待できるため、術前マーカーとして確立された場合にはその治療戦略に大きく寄与することが期待される。また、その自己抗体発生メカニズムを応用することで、治療としても寄与できないかを検討するため、Glioma cell lineを用いてその機能解析を、遺伝子発現細胞、ならびにノックダウン細胞を用いて行った。 同時に腫瘍組織内における発現解析を免疫染色法を用いて行っており、現在解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
血清収集は目標ペースを上回って収集できている。当初計画では本年度は血清収集と候補自己抗体標的タンパクの同定・抽出を計画していたことから、おおむね予定通りの進捗を得られていると判断している。次年度はこれらの血清を用いた大規模スクリーニングへと進み、候補タンパクに対する血清中の自己抗体定量が開始できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
次年度に血清中の候補自己抗体を大規模スクリーニングにより定量し、その感度・特異度を測定していく。同時に、自己抗体が生じるメカニズムを、腫瘍細胞株などを用いて明らかとすることを目指す。
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