研究課題/領域番号 |
22K07328
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中尾 敬 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (40432702)
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研究分担者 |
片平 健太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (60569218)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 意思決定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,不良設定下における複数の制約条件間の関連について検討し,意思決定プロセスを認知と神経の両レベルから明らかにする。研究1では,制約条件として機能する複数の自発脳波指標間の関連を,神経回路モデルパラメータの推定を通して解明する。研究2では数理モデルのパラメータとして推定した制約条件間の関連を解明する。研究3では外的基準から内的基準への影響と自発脳波との関連を解明する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,一意な正答のない不良設定下における複数の制約条件間の関連について検討し,意思決定プロセスを認知と神経の両レベルから明らかにすることである。 本年度は,論文がComputational Brain & Behaviorに掲載された。この論文では,良設定下で(外的環境からのフィードバックを通して)学習された価値が,不良設定下でも制約条件として機能していることを示している。しかしその一方で,そのような外的基準での高い価値を有する刺激は,内的基準による意思決定で新たに学習された最も価値の高い刺激ほどは好まれないという現象(内発的に学習された価値の優位性)も示した。 昨年度に,このような内発的に学習された価値の優位性の個人差が自発脳波の自己相関の持続性と関連するという成果を得ていたが,本年度はその成果の論文化作業を進めた。次年度早々に投稿予定である。 さらに,内発的に学習された価値が,外的環境からのフィードバックを通した学習では消去されないという現象を明らかにした論文も投稿中である。この現象の個人差と自発脳波の自己相関の持続性との関連についても検討するために,脳波実験を行いデータの収集も進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文の出版と論文化,本研究課題に関わる追加の実験データの収集も進んでいることから,おおむね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
現在,内発的に学習された価値が外的環境からのフィードバックを通した学習では消去されないという現象と,自発脳波の自己相関の持続性との関連について検討するための脳波実験を行っている。今後は,その実験についても,更にデータを収集して解析を進めたうえで,その論文化の作業に取り掛かる予定である。
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